−美翔's Diary−


2014年05月13日(火)
凛:子宮蓄膿症発症〜完治まで1

2014年05月13日(火) 12時25分21秒

10日(土)のお昼前に目が覚めたら、凛の様子がいつもと違う事に気付いた。
元気がなく、トイレの付近で腹這いの状態で動かない。
美翔が眠っている間に排泄したのか、トイレには今までに見た事のない真っ黒…ティッシュで拭き取って見ると暗緑色の軟便があった。
例えるなら、海苔の佃煮のような感じ。(食べ物に例えてしまってごめんなさい/深謝)

抱き上げてみるとお尻周りが便で汚れ、陰部から腹部のあたりが濡れていた。
真っ先に浮かんだのが、子宮系の病気。
患うと陰部から膿が流れ出てくるという知識はあったから…。

慌てて掛かり付けの獣医さんに電話。
診察時間外だったのに応対して下さって、症状を細かく説明するとすぐに連れて来て下さいと。

病院に到着後すぐに診察開始。
貧血も目の充血もなく、心臓や肺・お腹の音にも異常はなかったけれど、熱が少し高いと…。
陰部から腹部あたりが濡れていたのは膿ではなく尿だった。
凛たん、きっと具合が悪くてもトイレに行こうと頑張ったのに間に合わんくて途中でへたり込んじゃってそのまま出てしまったんだろうね…。

レントゲンでの検査でも、胃と腸に何も入っていない状態ではあるけど、心臓や肺・その他の上部の臓器に異常は見当たらない…ただ、下腹部の画像を診ている時に、腸・子宮が炎症を起こしている可能性はあるとの事だった。
…取り敢えずこの日は、3日分の抗生剤を処方して頂いて帰宅。

そして今朝(13日)までずっと様子を見ていたんだけど…日に日に体力が落ちてきていて、トイレに行こうとしているんだけど途中でチカラが尽きてしまって…という状態。
そして、今日の夜中からは腹部が張っているような感じに。
フードを重湯状にしたものをスプーンで与えてはいたものの殆ど何も食べていないのに、この腹部の張り具合はおかしいと思った。
今朝はもう自力では起き上がれなくなり、朝一で獣医さんに電話を掛けてすぐにタクシーを呼んで病院へ。
着く頃にはもう、殆ど意識が無かったんじゃないかな…。

診察の結果、子宮の中に膿が溜まっている状態、緊急手術が必要とのこと。
説明を受け選択を求められる中で、色々な思いが頭の中で巡って涙が止まらなくなって…。

声が震えて上手く言葉になっていたのか覚えていないけど、"手術を受ける事がこの子にとって良い方法なのか"・"手術を受ける事で長く苦しい思いをさせてしまう可能性は…"と、獣医さんに聞いた。
少しでも長く一緒に居たいという想いはあるけど、治る見込みのない状態で苦しい時間を延ばすだけの手術は…という想いもあったのかもしれない。

獣医さんの言葉は…
手術をしても助かる可能性は五分五分で、凛の体力次第だということ。
でも、手術して取り除かなければ子宮に膿が溜まり続け、長く苦しませてしまうということ。
もしかしたら術中に…という事態も起こり得るということ。

正しい選択なのかは解らないけど…でも、五分五分でも少しでも助かる可能性があるなら縋りたい、凛を苦しませている原因を早く取り除いてあげたい…と、手術をお願いした。
手術中、病院では待てないから美翔は一旦帰宅。…父と弟、そして先代の愛犬ルナの遺影の前で手を合わせて、手術の成功を願った。

…もう、手術が始まってる頃かな。

いつも美翔にべったりの甘えんぼの凛たん…独りで不安な思いをしてるよね。
帰って来たらいっぱいいっぱいイイコイイコしてあげるから、頑張って。
お願いだから、1人きりで逝かないで。

るぅたん、どうか凛を守って。まだそっちに連れて行かないで…。

【05月30日(金)追記】
子宮蓄膿症の症例として、獣医さんの説明やネットで調べた情報では、主に食欲の低下・多飲・多尿・嘔吐…それから、膿(悪臭のある液体)が陰部から排出される事で早期発見に繋がるとの事だったんだけども、凛の場合はどれも当て嵌まらなかった。

敢えて云うなら"食欲不振"…なのかな。
でも、凛は元々食の細い方で沢山食べるコではないし、05月09日まではオヤツの催促もしてたくらいだったから、食べる量は普段と変わりが無かった。
"陰部から膿が排出される"という症状も、凛の様子がおかしいと気付いた時にもしかして…というのはあったけど、それは違ったし…。
子宮蓄膿症には解放性と閉塞性があるとの事で、凛の場合は後者だった為に早く気付いてあげられなかったのよね…。

しかも、この病気は若い頃に避妊手術を受けさせていれば未然に防ぐ事の出来た病気。
言い訳や後悔の念を今更綴っても仕方がないけれど…当時、避妊手術の事は凄く悩んだのよね。
本来あるべきもの・健康な状態のものを取っても良いものか…しかも、凛の場合は当時の体重1.2kg程度の超小型犬だから、手術の際に使う麻酔で身体へのリスクが大きい、と。
それが怖くて、あの時の美翔は避妊手術を受けさせない事を選んでしまった。

結果、9歳を目前にしてこんなに苦しい思いをさせてしまって…凛たん、ごめんね…。


2014年05月13日(火) 21時10分09秒

16時過ぎ、手術が終わったとの連絡が入った。

面会は診察時間内ならいつでも大丈夫との事だったので、午後の診察開始時刻の17時を過ぎてから凛に逢いに。
容態は…麻酔が残っている所為か、意識が朦朧としてぼんやりとしている状態。
呼吸も苦しそうな…だけど、手術前に比べて少しだけラクになったのかな、というような呼吸の音だった。

横たわる凛に、"凛たん頑張ったね、かちこいこね、イイコイイコ"って撫でて…
手術が終わるまでは、もしかしたら…っていう不安があったから、凛の温もりをまた感じられた事や呼吸の音が聞けた事が本当に嬉しかった。
状況は前後するけど、獣医さんに感謝の気持ちを精一杯伝えて…。
美翔、涙と鼻水まみれで汚い顔だっただろうな(ぉぅ)

凛は、美翔の呼び掛けに大きな反応はなかったけど、可愛い目はしっかり開いていて瞬きも繰り返し、美翔が来ているのは理解出来ているような感じだったかな。
時々両方のあんよを動かして、体勢を変えようとしたりもしていた。

手術後の報告の電話でも説明を受けてたんだけど、もう1度獣医さんからお話を聞いて…
開腹してみると子宮が破れていて、膿がお腹の中に漏れ出していたとのこと。摘出した子宮も見せて頂いた。

処置は、膿で汚染された腹腔内を綺麗に洗浄、暫く抗生剤と栄養の点滴で様子を見るとのこと…。

出来る限りの事はしたけれど、もしも菌が全身や脳に回ってしまっていたら植物状態になる可能性があると…
この数日中が山で容態が回復しなければこのまま治療を続けるのか或いは…を選択しなければならない日が来ること、
腹腔内に膿が漏れ出していた場合の死亡率がとても高く、元気になる可能性はやはり五分五分、あとは凛の生命力を信じるしかないとのことだった。

帰り際にね、"明日も逢いに来るからね"って云って、凛の傍を離れて面会の部屋を出る直前に振り向いてみたら…凛が頭を持ち上げて美翔の方を見てたのん。
声を掛けながら撫でていた時は反応が無かったのに。

凛たん、傍についててあげられなくてごめんね…知らない場所に独りきりで不安だよね。
お姉ちゃんも凛が傍に居なくて寂しいよ…。でも、回復を信じて、また抱っこ出来るのを待ってるよ…。

ユカ、楔茄、心配してくれてあんがとね。
2人の言葉に励まされたし、抑え込んでた気持ちも解放出来たよ。
泣きごとをいっぱい云ってごめんね。

【05月30日(金)追記】
面会から帰宅後やこのブログを書いたあともネットで色々と調べてみたら…獣医さんの説明通り、膿が腹腔内に漏れ出していた場合、手術しなければ死亡率は100%・術中の死亡率も高く、術後にも…という記事がたくさん出て来て、やっぱり不安になった。
快復を信じたい気持ちと不安な気持ちが交互にやって来て、睡眠もちゃんと摂れていないのもあって…もう、精神状態がね…。
…でも、亡くなった事例よりも遙かに少なかったけど、助かったコの事が書かれているブログや他の動物病院の獣医さんのブログを読んで、"凛もきっと大丈夫!"って自分に云い聞かせてたよ。
だからこの記事も、不安な想いで情報を探している方にとって、少しでも心の支えになる事が出来れば良いな…。

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