陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2011年06月15日(水)      小田原梅

今年は小田原の梅も豊作で、枝が折れるほどに生って
いるそうです。私がお願いしている曽我梅林の梅農家
でも、いよいよ出荷が始まった様子で、届くのが待ち
遠しいです。昨年は三月の遅い雪と凍霜の影響でほぼ
全滅、いたし方なく紀州の梅で漬けました。一昨年は
冷夏でなかなか干せず、一昨々年初めて作った梅干し
の最後の一粒で照る照る坊主を作って晴れ乞いをし、
ようよう干した記憶があります。

 その時の照る照る坊主がこちら、
 梅田照男です。一昨年はこの坊主
 を吊るした途端に晴れ、梅を干す
 ことができました。単なる偶然で
 しょうが、その験あらたかなるを
 認めて人格化し、食わずに大事に
 しております。先の統一地方選に
 立候補しましたが、梅の妖怪変化
に投票してくれる酔狂な方は居らず、あえなく落選い
たしました。その悔しさが晴れないものか、未だに街
宣用の襷をかけたままで居ります。

小田原から完熟十郎梅が届き次第、塩漬けに入ります。
きちんと梅酢が上がってきれいな梅干しができるまで
あと二月ほど、さらに熟成に一年。先の長い話ではあ
りますが経ってしまえば一年などあっという間、来年
の今頃には美味しい梅干しを販売できるように頑張り
ます。

梅の化身 『うめだてるお』 2008年6月2日生れ




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