横浜新井町は桜が満開になりました。 今年は花が多めでとてもきれいです。 ああ、きれいだなあと良い気分で花 を眺めていたら、ごめんくださいと 身なりの整ったご婦人が二人でいらっ しゃいました。一目でキリスト教関係 の奉仕活動だとわかりましたが、 「何か御用でしょうか?」 と空とぼけて聞くとニコニコしながら小冊子を取り出します。 それを一応確認してから 「ああ、奉仕活動ですか。あんた たちねぇ、今回の震災で地獄も極楽もこの世にあるんだって わかったでしょう?来世だの楽園だのと訳のわからんこと いってないで、現実を直視しなさいよ。」 と、ビシッと言って やりました。しかし、さすがに年季の入ったご婦人方、にこ にこしながら帰って行きました。悔しいので、 『二度と来な いでくださいよ。』 と嫌味たっぷりに言ってやりました。 まあ、なんらこたえてないでしょうが、ビシッと言ってやっ た分こちらは幾分すっきりしました。
現実に絶望したとしても、不確実な楽園や証明困難な来世 などに希望を見出すことは不毛です。今が不遇でも、数日、 数ヶ月、数年先には明るい未来があることを信じて一手ずつ 歩を進めていくことが正しい道であると信じます。拝んだり 祈ったりすることも一つの手段だとは思いますが、私はそれ を選択しません。その時間を、解決手段を考えたり、手段を 実践する手順を踏む時間に費やしたいです。
楽園は誰かが作ってくれるのではなく、自分たちで模索し、 築いていくものでしょう。都市や街はある意味で楽園と同義 ではないでしょうか。災害は災難でしたが、被災地のこれか らの具体的な防災都市再構築こそ、叡智を絞ってなすべき 未来創造だと思います。
桜が満開、約して さくまん
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