信心浅く、神や仏は人の作ったものであると信じている 私は無宗教者の部類でありますが、神社仏閣のお参りは ことのほか好きです。特に稲荷様が好きで、小さな赤い 鳥居などを見ると、くぐらずには居れません。然し乍ら 信仰とはちょっと違い、造形物としての神域が好きです。
画像は伊賀丸柱の 『土楽』 裏手 のお稲荷様。田んぼの道の先に赤い 鳥居が続き、京都の伏見稲荷のミニ チュア版のようで吸込まれるように お参りをしてきました。田んぼを守 る鎮守神でしょうか?はたまた山の 神様でしょうか?小さな祠があるだけのお稲荷様でした が、綺麗に掃除されて、近所の人々から大事にされてい るのが良くわかりました。稲荷は 『稲成り』 が語源で あるらしく稲作の神様であるということですが、様々に 分化し、商売繁盛や地域発展の鎮守にと、数えきれない ほどに祀られています。江戸の頃には 『伊勢屋稲荷に 馬の糞』 と言われるほどにあちこちに祀られたそうです。 伊賀焼の里丸柱の稲は一尺五寸ほどに伸び、水の中には オタマジャクシが泳いでいました。陶郷とはいっても信楽 のようにお店が林立しているわけでなく、静かな田舎の 村落でした。山があって、川が流れて、田んぼがあって、 涼やかな風の吹く、お稲荷様の似合う、いなか町でした。
横浜新井町の鎮守 『新井神社』 も稲荷様。田んぼは 消えて久しいですが、小山の天辺にある良い神社です。 8月には盆踊りが賑々しく開かれます。盆暮れ正月くらい しか人の寄らない、うら寂しいところですが、私はこの お稲荷様がとても好きです。人が作り、人が守り、その 信仰が形になって人の暮らしを見守る 『おいなりさま』 京都も、伊賀も、横浜も、場所こそ違え、芯の部分では 同じなのではないでしょうか。
次に京都へ行く機会があれば、稲荷の総本山、伏見稲荷 の稲荷山に登って巡拝してみましょうか? すげえきついらしいですけど・・・
伊賀丸柱 三吉稲荷(確かこの名前でした)
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