陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2010年07月09日(金)      きょうと

京都東山で、河井寛次郎記念館と近藤悠三記念館を
きちんと観てきました。両氏とも師と仰ぐべき孤高の
作陶家であり、大いなる仕事を成した陶芸家です。

 画像は河井寛次郎さんのろくろ場、
 許可をいただいて撮影させていただ
 きました。蹴って回す 『けろくろ』
 です。近藤悠三さんのろくろ場は
 撮影禁止でしたので画像はありま
 せんが、手に木の棒を持って回す
『てろくろ』 でした。今では電動のものが当り前
になっていますが、私もたまにモーターの音が嫌に
なって手で回してろくろを使います。静かにまわる
土に力を入れすぎると止まってしまうので、加減を
しながら挽く器は、モーターの強制回転で作るもの
とは違った挽き味になります。両氏のろくろは使い
込まれ、得も言われぬ良具に見えました。土を置き
水を与えるともっと綺麗なんだろうなぁと思いなが
らしっかりと眺めてきました。

京都の町は歴史が長く様様な制約があると聞きます。
しかし乍ら京都の作家さんたちは実に自由に製作を
しているように見受けます。楽に始まる茶陶から仁清、
乾山を経て走泥社に至り、現在まで常に革新的な製作
を試みる作家さんたちの情熱には感嘆するばかりです。

東京でも多くの作家が頑張っていますが、何となく
東京人が東京に太い根を生やしてやってるぞという実
感が希薄な気がします。おそらく都市の持つ厚みが違う
からだと思いますが、京都にはまだまだ何か生まれ出
そうな力が潜在しているように思いました。きっと
京都人の1000年の太い根がしっかりと地面にはりこ
まれているからなのでしょう。

住む気にはなれない所ですが、日本に京という都が
あり、陶器の歴史と発展に欠くべからざる拠点として
機能し、今もそこに厳然と在り続けることを、日本人
としてささやかな矜持に感じました。

寛次郎さんの けろくろ




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