陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2008年11月15日(土)      冬越し野菜

 ニンニクの種をやっとこさ播きました。
 大幅に遅れてしまいましたので発芽する
 かどうか、ちと心配です。ま、温暖化の
 波にあやかれば、ぎりぎりセーフってな
 ところでしょう。冬の畑はなんとも言え
 ず、寒々しいですなあ。
今朝は窯で早起きしましたが、思いのほか暖かく、西の空に
朧月が薄雲の幕の向こうに輝いておりました。明け方の月の
入りは玄妙な風情でした。

こんな夜には、人が一番深い眠りにつく明け方早くを狙って
盗っ人どもが、月の光を気に掛けながらお盗めを働いている
ことでしょう。火盗改メの面々は、盗っ人にけどられぬように
屋敷のぐるりを首尾良く同心与力が取り囲み、そうとは知ら
ず賊めらがうまうまと屋敷を出てきたその刹那、月明かりも
消し飛ぶ火付け盗賊改め方の龕灯が凶賊どもを照らし出し、
間、髪をおかず長官平蔵の大喝が賊めらに浴びせかかる
「長谷川平蔵の出役であーる、神妙に縛に付けええぃ」
なんて、池波節が聞こえてきそうな明け方の朝でした。

11月も半分がたおしまいです。もういくつ寝ると十二月、
さらに寝たらばお正月。主婦、主夫の方々には頭の痒い
ことでありましょうが、ま、こればかりは避けて通れない
のですから、年貢を納めてまたしとつ歳をとりましょう。




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