陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2008年11月05日(水)      宝 湯

休暇をとっています。 疲れたときには 『湯』 に限ります。
東京生まれ横浜育ちの私は温泉よりも銭湯が何よりの癒しの場で
あることは過去記事でも度度触れていますが、昨日はかねてより
目をつけていた杉並の 『宝湯』 へ行ってきました。

 今時ではとんと珍しくなった唐破風の屋根
 がどーんと乗った入り口は時代を感じる
 趣です。中に入れば番台こそなくなって
 はいるものの、脱衣所には見事な格天井。
 服を脱ぎ捨てて一糸纏わぬ所謂フルチン
 で風呂場へ分け入れば高〜い天井のその
清清しさは言うに及ばず、正面の壁に目をやれば巨大なペンキ絵
は、これまさに湯屋の本懐 『富士に松原』 思わず大向こうを唸り
たくなるところをぐっと堪えてご常連のお邪魔にならぬよう下の方の
カランに取り付き、黄色い桶にざぶざぶと湯を出しひと流ししたら
湯船にGO!熱めの湯にぐっと浸かるとえもいわれぬ水道水の塩素香が
じーんと脳にしみわたり、体中の毛穴から疲れがすうーっと抜けていく
のを感じます。ああ、やっぱり風呂は東京だぜいなどとひとりごち、
ゆっくりと銭湯を堪能しました。

湯から上がり、昭和の時代からあるのであろう懐かしい体重計にのっ
かってみたところ何と69kg。ここ数年73から74だったので驚きました。
古い道具で不正確かと思い服を着てから最新式のデジタル計器で再度
計ってみると70kg、服の目方を差っぴけばやはり70を切っています。
更に体脂肪率は16%という数値、身長に対してはマイナス標準という
評価でした。どえりゃぁ忙しかったのは確かですが体重に出るほどと
は思ってもおらず、はからずもダイエットに成功したようです。

銭湯は少なくなる一方ですが、他方スーパー銭湯なるものが近隣でも
林立していて湯屋の進化を嬉しくも思います。然しながら新しい湯屋に
は銭湯特有の地元密着感と風情が希薄です。あの開放感と、一体感
はやはり古き良き銭湯ならではのものでしょう。因みに宝湯の湯銭は
450円(たぶん東京の銭湯は一律にこの値段でしょう)、高い安いは
感じ方でしょうけれど、わざわざでも足を運びたい湯屋でした。

宝湯 参考サイト
http://www5e.biglobe.ne.jp/~wadyfarm/suginami16.html





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