陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2006年02月19日(日)      火 盗

17日の晩にフジテレビで放映された『鬼平犯科帳スペシャル 兇賊』を
録画しました。忙しくてまだ見ていないのですが、すこぶる楽しみです。
池波正太郎氏の原作は登場人物が魅力的で人情味溢れる捕物小説です。
そしてその小説世界を見事に映像化した番組は秀逸なものが多く、鬼平シリ
ーズは、今まであまりはずれたことがありません。

 テレビシリーズは何と言ってもその『配役』が絶妙です。
 中村吉右衛門さんの長谷川平蔵をはじめ、火付け盗賊
 改め方の与力、同心、そして影になりながら鬼平を助け
 る密偵たち、さらには盗賊のキャラクターまでがひとりび
 とり細やかに描かれ、勧善懲悪の物語とあいまって見る
 者を引き込んで離しません。今回も酒井祐助、木村忠吾
 ら同心が活躍し、五郎蔵・おまさ・粂八といった密偵が
 走り回るのでしょう・・・因みに主だった配役は、
長谷川平蔵・中村吉右衛門 久栄・多岐川裕美 酒井祐助・勝野洋
木村忠吾・尾美としのり おまさ・梶芽衣子 小房の粂八・蟹江敬三
大滝の五郎蔵・綿引勝彦 三次郎(五鉄)・藤巻潤

惜しむらくは、佐嶋与力役の高橋悦史さんと、彦十役の江戸屋猫八師匠
が他界され、出演しないことですが、これはいかんともしがたいことですし、
この役を他の方が演じるには厳しい人選とタイミングが必要でありましょう・・・

正義の為の『切捨て御免』が罷り通った時代の『火盗』の裁き方は現代の
感覚にそぐわないものですが、鬼畜のごとき悪党をばっさり懲らしめる
鬼平の正義にスッキリとするのもまた、時代劇である所以でありましょう。
今夜あたり、ゆっくりと鑑賞して伝法な吉右衛門平蔵節を楽しむことに
しましょう・・・  『長谷川平蔵の出役である!神妙に縛につけぇい。』



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