やっと今年の年賀状が出来上がり、今日から宛名書きをしています。 一枚一枚墨と筆で宛名を書くのが、私のいわば『書初め』です。 何枚も書いていると自然と筆が走って、出鱈目な字も飛び出しますが、 それはそれで良い字になっている事もあり、そんな瞬間も楽しめるのが 『書』の楽しいところでしょうか。
昨日のところでも書きましたが、今年の図柄は凧絵風です。 これに骨を貼って糸目をつけて風に乗せれば、青空に朱の 『寿』一文字がきっと映えることでしょう。寿の字は音で 「じゅ」訓で「ことぶき」「ことほぎ」と読みますが、私は 『ことほぎ』という言葉がとても好きです。春の到来、祝言、 子宝、新築などなど、色々な慶事にご縁をことほぐ日本人の 美しい心栄えがそのまま言葉になっているようです。 自分で言うのもなんですが歌舞伎文字の字体が乙です。
さて、のんびりスタートの陶房かまなりやも、明日から工房に出て、 新年の始まりをつけようかと思います。来週にならないと教室は始まり ませんが、寒い今年は作品の管理が気がかりです。作りかけの作品が ひとたび凍るようなことがあれば台無しになってしまいます。寒の備え おさおさお怠り無く、合わせて初窯の段取りをつけて今年も仕事始めです。
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