d a y s＊
photo & text by tomoko
＊ 2003年03月10日(月) |
曖昧にしか答えない優しさ |
地元にいる高校の同級生から唐突な電話が入った。何があったかしんないけど、地元を飛び出してきてしまったらしい。(笑)どうやらうちに転がり込みたいらしい。おいおいおい。掃除せなあかんやんかー。(そこかよ)長居させる気はないのでアレですが、まぁ、話を聞こうと思います。高校時代に一緒にやんちゃした連れなので、会うと危険なのですが。(苦笑)今からパチンコで稼いできてくれるらしいので、頑張ってお掃除しといてやろう。ああ、洗濯しとけばよかった。
で、やって来たよ。
半年前に別れた彼が忘れられなくて、周りにすごい迷惑をかけてるって話をしていった。半年経ってもどうして別れなくちゃいけなくなったのか、その理由が解らなくてどうしようもないらしい。聞いても曖昧な返事しかしてくれない、と。その友達は私と比べもんにならんほどポジティブなひとなので、そんな姿にまず驚いた。すごく好きだったんだろうな、とも思った。
曖昧な返事か。辛いよな、それは。彼は離婚歴がある。子供もいる。周りに反対もされた。そんな状況の中でも彼が好きになって、がんがんとぶつかったらしい。彼の友達とつきあってる彼女の友達が諌めてもどうにも止まらず。ぶつかってぶつかった挙げ句、好きだって言ってきたのは向こうだったけど、ふられたと。
「周りに気も遣わずぶつかってきたから、まいった」というあの人の話をぼんやり思い出しつつ、私もこうやって嫌われる可能性があったんやな、と思いつつ、だけど何よりも彼女のせつない気持ちが解るから、ただ、「もう忘れないとだめなんじゃない？」としか言えず。忘れようと思って忘れられるものじゃないことも解る。ふられた理由が解らないから、知りたくて立ち止まっちゃうのも解る。でも聞いても答えてもらえないのなら、自分で自分にケリつけなきゃ周りも辛いよね。彼女の「どうして？」に答えられるのは彼だけなんだもん。他の誰も答えてあげられることじゃない。
曖昧にしか答えないこと。それは彼の優しさなんじゃないのかなぁと言ったら、「どうせ元に戻ることが出来ないんだったらそんな優しさはいらない」んだそうだ。「もうつきあえないと思った理由」ってのを言ってしまったら、友達としてもつきあえないからって思ってるんじゃないのかな……
気持ちを変えていくのって難しいね。私はほんとに上手に別れてもらえたんだと思った。一ヶ月前までのあのひととのやりとりが、もう夢みたいに思える。友達にも戻れない分、彼女の「可能性」が少し羨ましい。
