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2009年03月17日(火)   

「キリスト教の本質的真理の一つは、不完全さの少ない状態にむかっての進歩が、不完全さのより少ない状態への欲求によっては達成されないという教えである。完全さへの欲求のみが、魂のなかでそれを穢す悪の部分を滅ぼす力を有する。」
(シモーヌ・ヴェーユ 『根をもつこと』 春秋社)

完全でないものは退けてかまわない、ということではない。われわれに完全さは赦されていない。不可能であると知りつつ、不可能であればこそ、というヴェイユ特有の逆説。


nadja. |mailblog