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(カート・ヴォネガット『母なる夜』/白水Uブックス) という一文から導き出されるさまざまな想い。やはり私は幽霊のようであって、過去は鮮明である、過去だけが鮮明である。今現在は足を地につけることもできないまま、譫言だけを日々吐き出している。人生はわたしのうしろにあって、襟首をしっかりとつかんで離さない。引きずりまわされ、振り回されて、無様にバランスを崩してばかり。それならいっそのこと、身体ごと過去へ向かって放り投げてしまえばいいのではないか? わたしの前にあるはずの人生などすべてきれいさっぱりあきらめて、潔く、人生はわたしの後ろにだけあるのだから、と微笑みすらたたえながら、falling backwards, falling backwards, falling backwards, into your arms again, とスイングの利いた歌を口ずさみながら、あった試しのない腕に向かって、虚空に向かって、身を投げてみればいいのではないか? きっと幸せだったのだ、あのころ、わたしは。 |