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pull out all the weeds but i'm still lonely and i'm not ready you scared me when you hid behind the trees. (NINA NASTASIA / in the graveyard) キミが命を絶ってから1年が過ぎた。最期がどうであったのか、今になっても本当のことは知らないし、あまり知りたくもない。キミはとにかく突然の死を怖れていた。皮膚が変質するまで繰り返されたリストカットに度重なるオーバードーズ、十数年にわたる拒食と不眠のあげくに極限まで衰弱した身体を引きずって、それでも突然に死ぬのは怖い、と言っていたキミのことだから、それが自ら望んだ死であったことを祈るのみだ、だからあえてキミが命を絶ってから、と書く。 今夜岡山駅に立ってみて、キミが本当にいないことを痛感する。来なくていい、と言ったのに、キミはわざわざ慣れないバスに乗ってやってきて、ふらふらになりながら出迎えてくれたっけね、そう、そして、去年ここに来たときは、キミは柩に横たわり、ずいぶん優雅な出迎え方をしてくれたものだった。けれど今夜、キミの痕跡はもうどこにもない。 それでもここに来たのは、なんだろう、そうだね、ややこしいことになってきた現実から逃れるためかな。キミに話したいことがあるんだ、とってもとっても話したいことがあるんだ、信じられないかもしれないけどさ、今、私、人を愛そうとしてるんだよ、あれだけのことがあった後でもさ、それでもまだ誰かを愛したりできるかな、こんな傷だらけの身体でさ? 滑稽なことだよね、どう思う? ─── そっか、なじゃりん、そうなんや、という声を、懸命に手繰り寄せる。 キミを知って、もう6年半の月日が経った。そしてキミを喪ってから、1年が過ぎた。半年後には、キミよりまた一つ余計に年をとる。キミの知らない私が増えていく。それは本当に、本当に、さみしいことだ、さみしくて、残酷で、やりきれないことだ。 |