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だから去年の十月に、来年の五月ごろにはまた来るからさ、そのときは一緒に海へ行ってビールを飲もうって、約束をしたらキミはひどく喜んでいたように思うが。 たしか去年の十二月、海に行きたいとキミが言った。五月まで待ってよだなんて、言わなかったら良かった。 一ヶ月遅くなったけど。 今日、空は青く海はさらに青く波は光を跳ね返してきらりきらりと。 遠くで犬が吠えていた。水上スキーのエンジンの音が響いていた。売店でビールを2本買って、1本は海に流した。そしていつか、いつかどこかしかるべき場所に捨てに行こうと決めていた白い石がバッグのなかに入っていたので、きっと今日、ここが、いつかどこかしかるべき場所なのだろうということにして、空に向かって放り投げた。 飛行機雲が、大きな十字架を描いていた。 キミはそこにいる。 いつか、皆、そこへ還る。 |