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2007年01月06日(土)
寂
いい年をして、酒もひとりで飲めないらしい。店は今夜も、誘蛾灯に吸い寄せられる孤独に老いた背中でいっぱいだった。人の声と、街の灯りはそんなに恋しいか。彼女は瓶ビールを2本飲んだあと、「人の集まるところが見たい」と言って、夜の繁華街へひとり出かけていった。
娘もいて、孫もいて。二日とあけずに家を訪ねてくれる、連れ合いまでいて。それでもそんなに寂しいか。たったひとりの老いであるなら、いったいどれほどか。
未来が先のほうから凍っていく。寂、という字は、家の中の声が次第に細く、小さくなっていくさまを表す。
nadja. |
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