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2006年10月24日(火)   死人のように

まるで棺桶に横たわる死人のように一日中氷嚢を目の上に乗せて死んでいた。文字通り死んでいた。読まず書かず聞かず。何をする気も起こらず。

何度か眠りに落ちて何度か奇妙な夢を見た。

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旧い友人から電話があって、女性と一緒に暮らすことになったので部屋を探していたら、そこにキミの表札があがっている、とのこと。母に尋ねると、そう、そこはおまえの家で、とおもむろに錆びた鍵を取り出す。市場を抜けた下町にあるその家は今にも倒れそうな木造の一軒家で、「望羊荘」と書いてある。確かに私の名前の表札もあがっている。私はその黄ばんだ紙の表札を引きちぎり、ポケットに入れる。鍵を差し入れると、コトリと音がして、ドアが開いた瞬間、まぶしい陽光に目が眩む。望陽荘、のほうがしっくりくるくらい、日当たりの良い家だ。

望羊荘はとても広い。8畳ほどの部屋が5つ。歩くたびに床がきしむ。調度品は何もないが、どの部屋にもちょうど光の差さない場所に本棚が設えてある。もう古本屋でしか見かけなくなったような古い雑誌や書籍がぎっしりと詰まっていて、もう私はここから離れたくない、と思う。

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私は神のようなものである。だから下半身と上半身を切り離したくらいで死にはしない。大きな川のほとりで私は自らの下半身をかみそりで切り離す。血も流れない。私の身体ははじめからそうであったかのように、きれいにふたつに分かれる。下半身は埋めてしまう。上半身だけになった私は何かを激しく祈っている。何かがなされなければならないと強く強く祈っている。そしてそれが成就するであろうことも分かっている。

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どちらもどこか幸福な感じのする夢だった。


nadja. |mailblog