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2006年05月13日(土)   可哀想に。

消毒液と血液の交じり合ったような、一種独特の匂いが部屋に満ちている。猫には、肛門の両脇に肛門腺という臭腺があって、今回うちの猫はそこが炎症を起こし、周囲の皮膚が破裂して壊死してしまっていたそうだ。

何にも知らなかった。これまで2匹の猫を看取って、この子たちで4匹目だというのに、そんな器官があることすら知らなかった。

命に別状はない、と医者は言ってくれたけれど、傷口をさらして熱っぽい身体をぐったりと横たえてる猫を見ていると、どうしてこんなにひどくなるまで気づいてやれなかったのか、そればかりが悔やまれて、辛い。

毎日毎日、可愛い可愛いと撫で回しているくせに。肉球をもんでみたり、耳を裏返してみたり、尻尾の先っちょで鼻をくすぐってみたり、いやがっているのを追いかけて、つかまえて、無理矢理膝にのせてみたり、そんな余計なことばかりしているくせに。

肝心なことは何にもしてやっていなかった。

「可哀想に」という言葉が今夜ほど重いのははじめてだ。


nadja. |mailblog