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2006年01月10日(火)   Not the Doctor

睡眠薬と安定剤をもらうために3時間列をなして並ぶ人の群れ。

ドクターはいったい今日一日でいくつのため息を聞いたのだろうか。何粒の涙を掬ったのだろうか。どれだけの愚痴をやり過ごし、どれだけの与太話を受け流し、どれだけの切実な―しかしどこまで行っても他人事でしかない、それでもそれが患者にとって切実である以上、神妙な面持ちを崩すことはできない―話に頷いたのだろうか。

赦しを乞うために列をなして並ぶ人の群れ。

あなたはそれでいいのです、あなたは悪くないのです、周りの人は理解がありませんね、だけれども自ら命を絶ってはいけません、それだけはいけません(私の信用問題につながります)、とにかく生きなければなりません、ですからこの薬を飲んで、気持ちを落ち着けて、たくさん眠って(眠っていれば時計の針は進むのですから、それだけあなたの残り時間は少なくなるのですから)、あんまり深く考えないことですよ・・・

根本的な解決には至らないことを知りつつ、それでも並び続ける人の群れ。

滑稽な、光景。


nadja. |mailblog