月に舞う桜

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2017年08月09日(水) 【8/5】Toshl DINE & CONCERT 2017〜コンサート編�ぁ�握手会編

次のBeautiful Harmonyは、もう何度も書いてるかもしれないけどToshlのソロでは3本の指に入るぐらい好きな曲で、イントロが流れるといつも「うわぁ!」って歓喜の声を上げそうになる。
サビをToshlと一緒に歌いながら、自然と笑顔になる。至福。何だろうなあ、この多幸感。
私たちがサビを歌い始めると、Toshlはいつもメロディーを変えて、私達とハモろうとする。私はいつもToshlのメロディーにつられてしまうんだけど、どうにか主旋律を歌おうと頑張るんだ。まるで、それがToshlに与えられた大事な大事な使命であるかのように。
サビを、繰り返す。ずっとこのまま続いて、終わらなければいいのにと思う。でも、終わってしまっても、悲しくなるわけじゃない。またいつか次の機会があると信じられるから。

ToshlとToshloveたちの一体感が最高潮に達して、曲が終了。
コンサートもう終わりかなあ、と思っていたら、もう1曲あるらしい。

Toshl「最後に、僕からみなさんにサプライズがあります。サプライズの曲が」

おお! 新曲は2曲とももう聴いたし、何だろ?

Toshl「曲は、My Wayなんです。詞は僕が書きました。みなさんへの想いを込めて」

おお!!

Toshl「タイトルは、My Way……」

ここで客席がちょっとざわつく。何の捻りもないじゃん! というざわつき。

Toshl「いや、ちょっと待って。最後まで聞きなさいって。タイトルは、My Way〜Toshloveとともに」

おお!!
客席、さっきとは別の意味でざわつく。
タイトルだけで、すでにかなりのサプライズ。

静かに、歌うというよりは語りかけるように始まった。
1番は「雨音」と似たイメージ。切なく、悲しく、「暗い部屋に一人震えていた」というような歌詞に、胸が締め付けられる。
でも、その先は、「雨音」よりもずっと力強くて未来への光に満ちた詞だった。私たちへの感謝の想い、私たちと一緒に幸せになりたいという願いが溢れていた。
それは、願いというよりも、誓いなのだろう。
正直なところ、歌の上手さという意味では他の曲の方がずっと上だった。でも、この日聴いた他のどんな素晴らしい歌声も記憶の片隅に追いやられてしまうほど、この「My Way〜Toshloveとともに」は心に深く刻まれた。人の心を揺さぶるのは、歌の上手さではなく、そこに込められた想いなんだな。

歌を聴きながら、私は映画『We are X』に出ていた昔のTOSHIの映像を思い出していた。
2000年だったか2002年だったか、どこかの施設かミニコンサートで、ギター片手に「有名になってもちっとも幸せになれなかった」と語っていた映像。あの、すっぴんで自然体な格好だけれどどこか危うい目つきをしたTOSHIを思い出して、映画を観たときと同じことを考えた。あのときのTOSHIを抱きしめて、語りかけたい、と。
大丈夫、何年か後の貴方は、ちゃんと幸せになっているよ。こうして、私たちに向けて想いを歌ってくれているよ。

曲の盛り上がりとともに、Toshlの歌声もしだいに力強くなって言った。「雨音」はまだ立ち止まっている印象だったけれど、この曲はその先を歩いている。
曲が終わって、私は感極まっていたから、Toshlがどんなふうに感謝の言葉を述べて、どんなふうにお辞儀をして、どんなふうにステージを去って行ったか覚えていない。ただ、心がとてつもなく満たされていたことを、覚えている。

コンサートが終了したあと、スタッフの指示に従って握手会の列に並んだ。My Wayの余韻に浸ったまま。
列が進んで私の番になって、Toshlを目の前にしたときも、さっき聴いたMy Wayが頭を離れなくて胸がいっぱいだった。

Toshlと私の間には机があったのだけれど、握手しやすいように、Toshlがこちらへ出て来てくれる。
握手。
Toshlの手は、いつもふっくらとやわらかく、温かい。

私「My Way、すごく良かったです」

本当は、「My Way、ちゃんと受け取りました」と言いたかった。でも、「受け取りました」なんて伝えたら、受け取った想いが押し寄せて涙が出そうだったから、「すごく良かった」なんて当たり障りのない言葉しか言えなかった。

Toshl「そうですか。良かった。また来てください」

ちゃんとToshlの顔を見て「はい」と言いたかったのに、感極まって声が出ず、頷くことしかできなかった。しかも、泣いてしまうんじゃないかと焦って顔を逸らしてしまった。ごめんなさい。

ホテルをあとにして駅へ向かいながら、そう言えば、記念すべき人生で10回目のToshlとの握手だったな、と思った。

Toshlに会ったときはいつも、ただ、ありがとうって思う。
生きていてくれて、ありがとう。
戻ってきてくれて、ありがとう。
希望を見せてくれて、ありがとう。
愛を教えてくれて、ありがとう。
私たちを大切に思ってくれて、ありがとう。
幸せを、ありがとう。
素敵な歌を、ありがとう。

(完)


桜井弓月 |Twitter|Facebook


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