月に舞う桜

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2006年07月05日(水) 泡ですべてを洗い流す

人間は失敗して成長するものなのだよ、とか、完璧主義は自分の首を絞めることになるよ、とか、そんなことを自分に言い聞かせながら雨脚を気にする帰り道。
「普通」や「みんな」というものが、ときどき分からなくなる。「普通」や「みんな」なんてものは実際はどこにもないわけで、どこにも実体の存在しないものを基準にすることがナンセンスだということは重々承知している。が、重々承知した上で、やはり「普通」というものを考えてしまうのだ。
「普通は、どれくらいの失敗なら落ち込むものなのだろう」とか、「みんな、どのレベルに到達すれば自分を許し、認めているものなのだろう」とか。
意味のない基準を求めるのは、たぶん気休めがほしいからだ。だめなんじゃないかと思いかけているから、「でも、本当は自分は大丈夫なんだ」という安心感がほしいのだ。

下らないことをぐだぐだ考えそうになった私は、一日で溜めた心の汚れを急いでメイクと一緒に落としにかかる。
そして、ビオレのにおいに癒されるのだ。


桜井弓月 |TwitterFacebook


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