月に舞う桜
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| 2006年04月23日(日) |
そして彼らはどこまでもラブラブモード |
ストロベリーフェアをやっている近場のお店をネットで見つけて「行きた〜い!」と思うも、階段しかないらしいので泣く泣く諦める。むきー! 仕方がないので、家でハーゲンダッツのストロベリーアイスを頭を痛くしながら食べました。CMでやっている通り、大粒の果肉が入っているのね♪
さてさて、完結編を掲載して一週間が経ちましたので、ここらで『今宵、どこでもない場所で』の話などを。 『愛を紡ぐ手』同様、こちらも原形を執筆したのは2002年の夏でした。当時、私はまだ学生だったのですね〜懐かしい。就職活動がうまくいかなかったりして、この2話をものすごい勢いで書くことで現実逃避をしていました。 『愛を紡ぐ手』を書いたあと、すぐに「何か物足りないなぁ」と思い始めたんですよね。で、だったら続きでも書くかなぁ……とぼんやり考えていると、B’zの『愛しい人よGood Night...』とともに『今宵、どこでもない場所で』のラストシーン(掲載ページで言うと、10ページの最後50行)が浮かんだのです。『今宵〜』は今回の改訂版で400字詰め原稿用紙200枚強の長さがありますが、実は、最初の195枚はラスト5枚に行き着くための前振りだったりします。何て長い前振り……。あのラストを書きたいがために、彼らにはいろいろ悩んでもらいました(そのぶん私も悩んだから、許せ)。 2002年当時は美奈子の1歳年上でしかなかった私も、いまや物語中の柊と同い年になってしまいました。いや、私は誕生日が来ていないので、まだ25ですけどね!(←ここ、大事らしい) だからでしょうか、加筆修正をしていて美奈子のことを若く感じました。私も少しは成長したのかしら……なんて思ってますが。それから、美奈子の学生生活をほんの少しだけ書き足しながら、自分の大学時代を懐かしく振り返りましたねー。大学は、好きな場所でしたので。 今回、舞台を2005年や2006年に変えず2002年のままにしたのは、2003年に「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が成立(施行は2004年)したためです。この法律が施行されたことによって彼らが置かれた状況も多少変わってくるでしょうし、そうすると物語の展開も原形から少し変えざるをえないだろうと思いました。でも、私の力ではこの状況の変化を物語に反映させるだけの自信がありませんでしたので、舞台を法律施行前の2002年のままとしたのです。
「美容師の彼氏がほしいな〜」という、まったく持って不純な動機から始まった柊と美奈子の物語も、ここに完結を見たわけですが、いつの日か、気が向いて余裕があれば「その後の彼ら」を書いてみたいとも思っています。彼らももう30と24ですからね、この4年の間にいろいろあったでしょうし。なんか、柊はサロンでちょっと出世したらしいですよ? でもでも、「その後の彼ら」以上に、脇役にスポットを当てた物語を書いてみたかったり。意外なところで、美紀ちゃんが主役……なんてのもありかなと思うのですが、どうなんでしょう。
次回の小説は未定ですが、ラブラブ路線じゃないです、たぶん。
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