生きて行く、私
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2006年04月08日(土) 約束

ひとり、見上げた桜並木は。
澄んだレモン色の月明かりに照らされて。
はらはらと。
美しく舞い散っていました。

噛み締めていた唇が。
ひとりでに。
うそつき、と文字をかたちづくって。
ひとり、静かに泣きました。

ほおっておかれたのならば。
たいしたことではなかったのです、きっと。
もう、すっかり慣れっこだったから。

約束をしたのは、あなた、でした。

約束がまもれなかったことは、仕方ないのです。
けれども。
約束をまもる気がなかったことは。

何より、罪ぶかい。

困らせたり、責めたりするかわりに。
静かにメールを送りました。

流れゆく水面に浮かぶ花びらを眺めながら。

かつては。
落花流水のように寄り添ったふたつの心を、思って。
ひとり、静かに泣きました。


綾乃 |MAIL