* たいよう暦*
日記目次|過去日記|未来日記
私に帰巣本能が備わっていないのは、有名な話だ。
知らない土地ばかりか、知っている土地でも東西南北がよくわからなくなる。 地図を正しく見るまでに、時間がかかる。 時には、正しく見られないこともある。 たぶん、こっち。と思った方向は、たいがい逆。 3回以上曲がると、道が覚えられない。
そんな典型的な方向音痴で、よく道に迷うけれど、まったく道を見失ったのは久しぶりだった。
友人宅からの帰り道、日が落ちて暗かったことも手伝ってか、駅まで歩いて5分程度の道を、20分かかってしまった。 人通りの少ない暗い道を、不安に思いながら歩くのは、かなりどきどき。 こんなときに限って、道を聞けそうな人は誰もとおりかからない。 このまま暗闇にまぎれて完全に道を見失ったらどうしようか・・・とかなり真剣に考え始めた時、やっと駅が見えた。
友人宅への行き道は完璧に覚えていたんだけどなあ。 帰り道は、いつも友人が送ってくれたので、漫然と歩いていた。 だから、曲がり角や目印をよく覚えていなかったのだ。
「行き道と同じところで、曲がればいいやん」 と人はきっと言うだろう。 でもねー。行きと帰りじゃ目に入る景色が違うから、曲がり場所もわからなくなっちゃうんだよー。
漫然と今まで歩いていた自分が悪かった。 これからは、人まかせはやめて、きちんと自分で目印を覚えよう。 そう決心した私でしたが、来なれた道なのに一人で駅になかなかたどりつかなかった私のことを不安に思ったのか、友人は「少々遠回りだが、2度しか曲がらずに駅までいける道」を教えてくれた。
自分的にも不安だったので、とりあえずその道を覚えた。 さて。 これで退避路は確保できた。 敗因もはっきりしたし、心を入れ替えなくては。 いつも歩く道を、一人でも、いつでも、悠然と歩けるように、練習にはげむといたしますか。
|