* たいよう暦*
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2004年01月09日(金) いつものお医者さん

夜中までずっとトイレと仲良しの一夜をすごした後、げっそりしたまま「かどっこのお医者さん」まで行きました。
小学生の頃から、ずっと通っている内科です。

「どうしましたかぁ〜」
低音の、響く声のその調子は、小学生の頃から少しも変わりません。
「ふむ。典型的な今年のはやりの風邪だね。」
そうそう、この先生は標準語で話すんだよなあ。
白髪が前にきた時より増えはったよなあ。
ちょっと痩せて小さくならはった。
「じゃあ、お薬だしときますから。あっという間に治りますよ。今はすごく苦しくても」
ほんとうかなあ。
お水も飲めないのに。
こんなに苦しいのに。
「ありがとうございました」
部屋を出てから薬をもらって家に帰る。

一年に一度行くか行かないかのこの場所。
でも行く時には必ず、子供の頃の思い出と重なるもの、重ならないものを無意識に探している。

今回は、スリッパ入れ。
自動殺菌のものにかわっていた。
でも、靴箱や床や受付箱は一緒のまま。
かわらないものが、うれしい。
かわっているものも、うれしい。
なんだかすっかり子供に戻ったみたいに、すごくたよりない気分のまま扉をあけて家に向かいました。

この不思議なかんじ。
体の不調の不安感と、たくさんの思い出の不安感がないまぜになって、あっという間に子供の頃に戻っちゃうのだろうな。
一番、不思議な空間を味わえる場所かもしれない。


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