まゆのウォーキング、ぼちぼち日記

2009年07月02日(木) 怒り爆発の父親。すいません一点張りの店長。

昨日からの続きになります。
がっつりとした坊主頭の父親が、
また、テーブルの端を蹴り上げ、
耳の不自由な母親を追い出した。

すると、そこに、
この騒ぎを聞きつけ、
店長らしき人がやってきた。
やっとね。



「どうも、すいません…
 なにか、ありましたか?」




すると、父親は
こんどはこの店長らしき人にむかって、
こう怒鳴った。



「なにか、あったかじゃねぇよ。
 てめえんとこの店は、
 あんなうるさい客のとなりに、
 平気で座らせるのかよ」
「すいません……」

「すいませんじゃねえよ。
 普通気づくだろうがよ、
 みりゃ、わかるんだからよ〜」
「は…すいません〜」

「だから、すいませんじゃねえよ。
 この店、どうなってんだって、
 きいてんのっ」




そういうと、この父親は
ふたたび、テーブルを蹴り上げ、
今度は店側の対応に怒りをぶつけた。

また、ガシャンと音がして、
テーブルにあったものは、
ほとんど床に落ちた。

さらに、この父親の怒りの声に、
小さな男の子がまたびっくりして、
大きな声で泣き出した。
店内は、大騒ぎになってしまった。
 
さらに、この店長らしき人、
どうも弱っちい感じの人で、
この父親の行動を見て、
すっかりおびえて、
「すいません…」
と、小さな声で言うばかりで、
それが、ますます、父親をいらつかせ、
父親の怒りはなかなか収まらなかった。



店内は、シーンとして、
すべてが止まった感じで、
みんなが息をひそめて、
この状況を見守っていた。
店長らしき人は、小さくなって
「すいません」を繰り返した。
父親は、店長を罵倒し続けた。





「どうすんだよっ
 あやまればすむのかよ〜」
「すいません…」





店長は、相変わらず、
「すいません」の一点張りだ。
父親は、怒りを収めない。



「もう、いいんじゃないの〜
 今度は、あんたがいい迷惑だよ。
 あんたがうるさいよ。
 母親も、見てないで止めてよ。
 もういいでしょ。
 どうすりゃいいのよ〜
 店長ももっと、
 しっかりしろよ〜
 このくらい対処できなくどうするっ」




と、私は心の中で思っていた。
母親は、泣いている子どもをあやし、
父親の怒りを収めようとはしなかった。




と、そんなところに、
なんというタイミング。
この親子がオーダーした
食事が運ばれてきたのだ。





「ありゃりゃ〜大変だ!
 食事がきたよ〜
 こんなに怒っているのに、
 この親子、どうするんだろう?
 食べるのかな?
 どうするんだ、店長は?」




食事を運んできた年配の女性は、
かなり緊張してこわばった顔をして、
ラーメンと餃子とかをのせたお盆をしっかり持ち、
縮こまっている店長らしき人の横で、
どうしたものかと、指示を待っていた。
しかし、店長らしき人は、
縮こまったままで…



すると、この年配の女性が、
気を取り直して、
怒りのまだ収まってない父親に
声をかけた。




「あの……
 お食事……
 あの……」




すると、若き母親が



「○○ちゃん、
 食事ができたって。
 食べよ」




と、声をかけた。
すると、父親は我に返り、
(かな?)



「置けよ」



と、言い、年配の女性は、
床の汚れをよけながら、
親子のテーブルに食事を置いた。

そして、この年配の女性が、
食事を置いた後、
この親子に向かって、




「気がつかずに、
 どうもすいませんでした」





と、しっかりと頭を下げたのだ。
店長も、一緒に頭を下げた。
これで、やっと父親も落ち着いたらしかった。

確かに、この親子をこのテーブルに
案内した人は、この年配の女性で、
ちょっと気を利かせられたら、
席を変えることもできたと思う。
他の席は、空いていたから。

ただ、この店のスタッフはとても少なく、
この年配の女性ともう一人で、
店内をしきっているようだった。
だから、なかなか目が届かなかったのだと思う。
それか、事態を甘くみていたか。



なにはともあれ、
店内はやっと沈静化した。
親子は、テーブルに向かって、
食事をし始めた。
店中がまたざわざわし始めた。




「やれやれだね、
 何とか落ち着いたね」




私も、周りの人もほっとして、
食事を食べ始めた。
親子の席の足元には、
壊れたコップや食器、食材が
散らばっていたが、そのままだったが、
親子も、黙々と食べていた。

ふと、先の親子がどうなったか、
まだいるのか確認すると、
もう店内にはいなかった。
この騒ぎにおびえ、出ていったようだった。



この状況をみて、
先の親子もこの親子も店も、
大丈夫か?と思った。

先の親子は、
親子の関係がとても悪そうで、
とても普通には見えなかったし、
この親子は、父親がいったんキレたら、
若い母親に暴力を使うのではないかな、
と感じさせたからだ。
若い母親は、父親が怒っているとき、
子どもを守るようにしていたし、
止めようとはせず、
おびえているように見えたから。


店は店で、
食事を終え、レジで精算するときに、
スタッフから、
「お騒がせして、すいませんでした」
とのことばでもあるかと思ったら、
それもなかった。
お客への配慮が、ほとんどなかった。
この店の対応も相当問題があるなぁ、
だから、こんなことが起こるのだと
思ったのだった。




今回は、
「でも、よかった、よかった」
と思えることがほとんどなく、
とても、後味の悪い「早夕飯」となり、
帰り道に、いろいろと考えさせられたのでした。
今の世の中の縮図を見せられたような気がして…
ちょっと切なかったです。






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