まゆのウォーキング、ぼちぼち日記

2008年12月23日(火) クリスマスのお話…「きよしこの夜」が生まれた村のお話

今日は、お休みの予定でしたが、
クリスマスに書きたいと思っていたお話が
あったので、予定変更いたします。
クリスマスに、ぴったりのお話だったので、
本からの話を紹介します。




今日、紹介するお話は、
心から尊敬している鈴木秀子さんの
「絶対幸福の尺度」
からです。











「クリスマスの歌」
(227〜231Pから引用)





「きよしこの夜」が生まれた村を訪れました。
流れの速い大きな川を隔てて、
ドイツと国境を接するオーストリアの
小さな村オベンドルフは、
初夏にはリンゴの花が咲き、
太陽の光り輝く村中にリラの香りが満ちます。

そして、クリスマス・イブになると、
世界中から大勢の人が集まってきます。
村の教会で、こんなエピソードを聞きました。

1818年12月、
ザルツブルグ郊外の寒村では、
一年中で最も大きな祝いの行事、
クリスマスの準備で大忙しでした。
そんなとき、
教会のオルガンがこわれてしまったのです。



田舎では修理ができず、
心配そうな村人の顔を前にして、
モール神父は困り果ててしまいました。
ともかく自分で詩を作り、小学校の先生である
グルーバーに作曲を頼みました。

そしてクリスマス・イブの夜、
オルガンの代わりに、はじめて
グルーバーのギター演奏で二部合唱をしたのです。
村人たちの歌声は、村を囲む雪の秀峰にこだまし、
クリスマスのよろこびは、いっそう増したのでした。




オルガンがこわれ、
今年のクリスマスはみじめだと
諦めきっていた村人たちは、
予期しなかった出来事に驚き、




「ものごとが思い通りに
 ならないとき、
 きっとうまくいくと
 こころから信じれば、
 思いがけないよろこびを
 味わうことができるのだ」 
と確信したのです。

このときできた歌が
「きよしこの夜」です。





オルガンの修理にきた
マウラッヒャーという人が、
行く先々でこの歌を口ずさみ、
自然と人々にとって忘れられない歌と
なりました。




いまでは、さまざまな国のことばに訳され、
世界中で歌われています。(略)
村人たちは明るい表情に満ちていました。




「どんなに困っても、
 苦しくても、
 きっとよくなっていく」





とまっすぐ信じることを
村の誇りである
「きよしこの夜」の歌とともに、
先祖から引き継いでいるからです。

この村で、私は素朴な人々に接しながら、
生きていく恵みを味わうということは、
きっと単純なこころを持つことだろうと
考えたのでした。(略)



誰でも生きているかぎり、
他の人たちとよりより関係を築き、
他の人の役に立つ存在として、
自分の力を発揮して生き、
他から認められ、愛され、自分も人を
愛したいと願っています。




しかし、この願いがしょっちゅう
さまたげられるのも事実です。
これが苦しみです。生きてる限り、
人間には苦悩がつきまとうのです。

辛苦にまとわりつかれているとき、
私たちはどうにかして苦しみから逃れ、
苦しみのない楽な日々を送りたいと願います。
これは人間として当然のことです。

しかし、残念なことに、
悩みや苦しみから逃れようとすればするほど、
逆に悩みはどこまでも人間を追いかけ、
つきまとってきます。



苦しみにあうとき、
人は選択を迫られます。
悩みから逃れようとするか、
「生きていく限り、
 苦悩するのは当たり前」
と腹を据えるかです。

苦しみがきたら、
「いまは苦しむとき」
と、真正面から受け止め、
「必ずよいときがくる」と
心をしっかり保ち、
困難を乗り越えようとするか、どうかです。

(略)




生きている以上は、
苦しみとともにあると
いうことを認めたとき、
苦になっているがゆえに、
限られた人生を充実させて
生きなければもったいないと
考えられるようになります。

そして他者もまた、
苦をになう人であることに気づき、
苦悩を分かち合う人間としての
連帯感が生まれてきます。





「困難を通してさらによくなる」
という素直な創造性に満ちた信頼を持ち、
苦悩ある人生を受け入れ、
苦悩を乗り越え、
新しい人生をひらいていこうとするとき、
私たちのまわりの恵みは、
「きよしこの夜」の星のように
輝きだすでしょう。


              
              ここまで引用




「きよしこの夜」には、
こんな想いが込められていると
始めて知りました。

昨今は、暗いニュースばかりが多く、
先々のことを考えると暗い気持ちになるし、
日々の生活や仕事には苦悩もあります。
しかし、こんなときだからこそ…




「どんなに困っても、
 苦しくても、
 きっとよくなっていく」





という気持ちを忘れずに、そう信じて、
これから先をしっかりと見据え、
希望をすてずに、そして人生を諦めず、
大地に足をおろし、生きていきたいと思いました。






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