まゆのウォーキング、ぼちぼち日記

2008年11月21日(金) 世の中、そうそううまくいくもんじゃないね。

《お知らせ》

22日(土)〜25日(火)まで、お休みいたします。
どぞ、よろしくです。 <(_ _)> 




さて、またまた昨日からの続きになります。


私は、ぎんなんがこんなに拾えたラッキーと、
でも、どうしてこれほどのぎんなんを
誰も拾わないのかという疑問を抱えながら、
せっせとぎんなん集めをしていた。

すると、そこに一組のご夫婦が
通りがかって、こんな話を始めた。



「おお〜すごい、ぎんなんの量だね」
「あら、ほんとだ、すごいわね〜。
 毎年、このぎんなんはすごいわね」




どうやら、ここのぎんなんは、
毎年、すごいらしい…
私は、この会話を聞きながら、
そのご夫婦の顔を見た。

すると、ご夫婦は私をみて、
にっこりと笑った。
それで、私は、こう話しかけた。



「袋の予備がありますので、
 もしよろしければ、
 おとりになりませんか?」





すると、
そのご夫婦は、
こう言ったのだ。

「あ、いやいいです。
 ここのぎんなんは
 小さいんですよ」
「そうなのよ。
 小さいのよ」





がーーん!!
ここのぎんなんは
ち・い・さ・い
のだ。





そうだ、そうだ、
私も何となくそうは思っていた。
でも、あまりの量にその小ささを
直視していなかったのだ…
ただただ量に喜んでしまって。

だから、このあたりの人は、
このぎんなんを拾わなかったのだ。
小さいからだ。




私は、この事実を突きつけられて、
ほうきとちりとりで集めて
ぱんぱんになった袋をしばし見つめた。

袋の中のぎんなんたちは、
満足そうにこちゃこちゃと
寄り添って、金色に輝いてはいたが、
確かに、確かに…
小粒っ子たちだった。









小・粒・だね…
ちっちゃいね…
だから、みんな
拾わなかったんだね。





そう実感した瞬間に…
このぱんぱんのたくさんのぎんなんを
後処理する手間と、その手間のわりに
小粒の小さいものしかとれないことに
かなりのショックを覚えた。

私が、袋の中をのぞいていると、
奥さんが、私の気持ちを察したように、
こう言った。



「その量だと、後処理に
 大分かかるでしょう?
 手がかかるのよね、ぎんなんは。
 大変ですね」
「……
 そうですね…
 かかりますね…」




そう言うと、このご夫婦は、
立ち去って行った。
私は、ため息が出てしまった。

今までのラッキーなんて喜んでいた気分が、
いっぺんに吹っ飛んでしまったのだった。
そして、思わず、
ぱんぱんの袋の中の輝くぎんなんたちに
こう話しかけた。



「あんたたちが
 悪いわけじゃないんだけど…
 あんたたちは、
 ちっちゃいんだね。
 だから、こんなにいっぱいに
 落ちているんだね。
 もうちょっと大きいと
 よかったね」




私は、力無く、ちりとりとほうきを
自転車カゴに戻し、ぎんなん拾いも
やめることにした。

そして、ずっしりと重いふくろを
持ち上げ、持ってきた袋で3重にし、
これまた、自転車のカゴに置いた。



どうしたものだろう。
これを全部、処理するのか…
大変な量だぞ…




そんなことをあれこれ考えながら、
家まで戻ってきた。
行きはよいよい、帰りはこわい、
って心境だった。
でも、ともかく、
どのくらいの小ささなのか、
いったん確認せねばね。

そう、自分を奮い立たせ、帰ってきてから、
ゴム手袋をはめて、ぎんなんの皮を
引き離す作業をはじめた。

そうそう、この作業の前に、
道路で、このぎんなんたちを
袋の上から、足でぐちゃぐちゃと、
踏みつけて、皮をとれやすくしておいた。
こうしておくと、皮がとれやすいのだ。
そして、その袋から、
一部を取り出して、手でもんで、
中のぎんなんの実を取り出した。



その実を、ちょっと前に拾ってきた、
ぎんなんと大きさを比較してみた。
すると、こんなだった…
どう思いますか?









ほぼ、実物大だ。
もちろん、右が、今日のぎんなんだ。
だいたい、1/2くらいの大きさだった。

これを見て、私は、全部の量を
取り出すことをあきらめた。
全部取り出す気力がすっかりなくなって
しまったのだ。



残念だね。
でも、仕方ないね。




せっかく拾ってきたのだが、
ほんの一部を取り出しただけで、
棄てることにした。

そして、キレイに洗い、
外にほすことにした。
大小入り交じっているぎんなんたち。
(もちろん、小が今日のぎんなん。
 大は、この日別のところで拾ってきた
 数少ないぎんなん)








そんなわけで…
大喜びではじまったぎんなん拾いは、
大きな落胆へと変わってしまった。
でも、私は、ちょっとだけ期待している。



昨年の経験では、大きいからといって
おいしいというわけではなく、
小さくてもおいしいぎんなんもあったのだ。
だから、もしかしたら、
この小さなぎんなんたちも、
「おいしい」かもしれないと。
そうあってほしいと。
そしたら、来年は、小さくても
また、拾おうと。




ということで、
ラッキーなぎんなん拾いの顛末でした。
世の中は、それなりのカラクリがあるんですね。
でも、味見をしてみるのが楽しみ。
すっかり干したら、食べてみます。
味がどうだったか、ご報告しますね。





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