まゆのウォーキング、ぼちぼち日記

2006年10月19日(木) 伊藤守さんの講演会に行って来た。

今日は、「ことば探し」でも、
何度かことばを紹介している、
私が尊敬しているコーチの伊藤守さんの
「会話から始めるコーチング 刊行記念講演会」
に行ってきたので、その話です。





伊藤さんの本で、私が読んだものは、
「伊藤守さんの本」
見てくださいね。
伊藤さんの本はおすすめです。
(ことばを集めた小さなサイズの本もあり、
 本を読むのが苦手な方にもおすすめです)


さて、伊藤守さんがどういう方かというと、
日本にコーチングという概念やシステムを
紹介し、広めていった方なんですね。



じゃ、コーチングとかコーチというのは、
何かというと、あくまで私の解釈ですが、

コーチングとは、

「その人自ら行動を起こさせる手伝いをし、
 そして、その人自身で目標達成をさせる」
そうするように仕向けていく
スキルとか考え方とか、システムで、
それをサポートしてくれる人がコーチです。



ちょっと、むずかしいので、
もっと簡単に言うと、



例えば、私がコーチングをお願いすると、
必ずコーチがついて、そのコーチが、
私が、自分で考えるやっていけるように、
そして、目標達成に向けて、
行動していけるように、行動できるように
手伝ってくれる、という感じです。
コーチとは、電話で話したり、合ったりします。


人って、一人ではなかなか前に
進めないものだと思いませんか?
一人だと甘えが出たり、落ち込んだり…。
そんなときに、
サポートしてくれる人や、ヒントをくれる人、
励ましてくれる人、話し相手になってくれる人が
いたほうが、力が出るものだと思います。
相手がプロのコーチなので、その自分の
力を引き出してくれるし。



そういうことを、してくれる人がコーチです。
そのコーチ達は、もちろん、プロで、
コーチング技術を身につけており、
その人にあったやり方で、さりげなく指導して
くれるという感じなのです。 


このことを、伊藤さんは、講演会の中で、
「その人に金メダルをとらせること」
って言ってました。


私も、いずれ、パーソナルコーチを
つけたいと思っているところです。
できるだけ早い時期にね。
そして、パーソナルコーチと一緒に、
初めての「金メダル」狙いたいなぁ…



あっ、前置きがうーんと、
長くなってしまった…


今日は、そうそう、
伊藤守さんの講演会がどうだったかという話を
したいのだった。



会場は、紀伊國屋書店新宿南店7階。
19:00〜20:00の1時間で、参加費は1000円。
伊藤さんの講演は、初めてだったので、
とても楽しみにしていた。


さて、この講演会である。


伊藤さんは、いろいろな角度から、
コーチングについて話をしてくれたが、
今日は、その中で
「人を育てていく、人に行動を促す」ことの
話の中から、印象に残った話をしたいと思う。 


例えば、私が感心したのは、
メジャーリーグ、ドジャーズのかつての名監督、
トミー・ラソーダ監督の話であった。



ラソーダ監督は、現役時代には、
全く成績がふるわなくて、
通算成績は0勝4敗、防御率6.48で、
選手としては、冴えなかったらしい。

しかし、監督なると、めきめきと力を発揮し、
ついには、「20世紀最高の監督」となった。
監督としての通算成績は、なんと、
1599勝1439敗(勝率.526)だそうだ。
すごいですよねぇ…


つまりラソーダ監督は、選手としてより、
監督として力を発揮した人なのである。
人の力を引き出したり、
人を生かすことがうまい人で、
監督に必要な何かを持っていた人なのである。



さて、このラソーダ監督はどんな人だったかというと、
大変なメモ魔だったそうである。
ともかく、なんでも、すぐにメモする。
例えば、こんなふうだそうだ。

トムという選手が、試合でいいプレイをしたとする。
その時に、ラソーダ監督が「グッド!」とほめたとして、
トムがあまり嬉しそうな顔をしなかったとすると、
「グッドでは、あまり嬉しそうでない」
とメモするのだそうだ。

次に、「グレート!」と言ってほめてみる。
すると、ちょっとだけ嬉しそうな顔をした…
などとメモするのだそうだ。


さて、このラソーダ監督が一体何のために
こんなことをするのかと言うと、
その人を動かすキーワードを探すためである。
人によって、その人を動かすツボがある。
それを探すためである。 


例えば、ほめるということ1つとっても、
ほめられて嬉しいツボが人それぞれ違う。
みんな同じではない。
人前でほめられるのが嫌いな人もいれば、
大げさにほめてもらった方がいい人もいる。
才能をほめれたほうが喜ぶ人もいれば、
結果をほめられた方が嬉しい人もいる。
その人が本当に喜ぶ「ほめ方」をしないと、
その人に、伝わらないのである。
わかってないな…になるのである。

「誰かをこうほめたら嬉しがったので、
 他の人にもそうしよう…」
などでは、ダメなのである。
みんな違うのである。



ラソーダ監督は、その選手達の癖や、
キーワード、ツボを観察し、それをすべてメモし、
そして、その選手達がどうやったら「動く」か
どうやったら監督の想いが伝わるか、
研究したというのである。

そして、その結果、
選手達のことが全体的によくわかり、
どうやったら選手達が自発的に動くようなるかわかり、
それを、一人一人の選手にあったやり方で、
実行していったというのである。


人は、誰かに「こうしろ」と指示されて
やることを嫌がるようにできてるらしいが、
同じことでも、
自ら「こうすればいいんだ」と気がつくと、
やる気になり、全力でやるようになる。
監督は、そう仕向けていったというのである。
それが、あの輝かしい監督しての、
通算成績に結びついたのである。



一人一人違うところを重視して、
その人を認め、その人にあったやり方をやる、
これも、1つのコーチング技術である、
と言うことだった。



それから、こんな話もあった。


ヤクルトおばさんで、4年間売上いちばんの
方の話であるが(とても普通の人らしい)、
その人は、誰に対しても、


「頑張ってるね」と声をかけるが、
「頑張ってね」とは決して
言わないそうである。



たった一字「る」が入っているかどうかだが、
言われる方の印象は全然違う。
「頑張ってるね」と言われると、
認めてもらっているように感じるが、
「頑張ってね」と言われると、
もっともっとちゃんとやれよ、という印象を受ける。

こんなふうに、人を常に人を認める
言い方もあるのである。
認められれば、人は動く…
なるほどなぁ…と思った。


その他、
こんな話が聞けた。



「アドバイスは行動に結びつかない」そうだ。
なるほどと思って、わかったつもりになると、
人は動かないそうだ。
わかっている…だからいいになるらしい。
よく「鱗が落ちました」などと言う人がいるが、
実は鱗は「何枚もあるもの」だと言うことであった。


また、よく「1回言えばわかるだろう」
などと言う人がいるが、1回では全然ダメで、
人間は、5回くらい言って、
やっと言ってることがわかるのだとか。
だから、何度も言った方が伝わるらしい。
しかし、わかってもやるかどうか別問題らしい。


「正論で人は動かない」とか、
「人の話は黙って聞く」とか、
「違う視点でみることが大切」
「双方向で話し合うことが大切」
等々、短い時間ながら、
とても有意義な話がいっぱい聞けた。

ただ、1時間の中に、エッセンスをたくさん
凝縮されていたので、ついていくのが大変だった。
もっとゆっくりと聞きたいなと思った。
伊藤守さん、その人は、優しそうな雰囲気、
ちょっと早口で、パワーを感じさせてくれる方だった。


「なるほどなるほど」と、
わかったつもりになってはやらないので、
ともかくわかったと思ったら、やってみることが
何より大切なのだと言うこともわかった。



さて、わかったと思ったことを、
明日から実践してみなくちゃね。
今日は、講演会の話でした。






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