言の葉孝

2013年02月26日(火) 原発輸出へ一言

 筆者は大変な面倒臭がりだ。しかし、目の前の物事をただ面倒臭がるのは芸がないと考える。例えば、筆者は仕事で貰った名刺をPCで管理している。PCにデータを打ち込むのは面倒であるが、それは後々名刺を探す手間を省くため。トータルで面倒が減るなら目の前の手間は惜しまない。

 24日付の日経新聞では福島第一原発の廃炉に向けて、使用済み核燃料の取り出し作業が始まったことを報道している。その使用済み核燃料の最終的な処分については未だ決められていない。否、処分の仕方すら確立されていないのだ。 
 今ある原発については仕方がない。しかし、これからの原発建設はどうだろう。各原発メーカーが今海外に目を向けている。アジアでは100件もの案件があり、各国が受注を争っているのだ。

 日本が今、頭を痛めている原発の後始末の面倒を、海外になら遠慮なく背負わせられると言うのか。広島、長崎、福島と三度も原子力の悲劇に経験した日本には、原発を輸出する前に世界に伝えるべき教訓があるはずである。
 それをせず、後始末の目途の立たないまま、経済を理由に原発の建設計画を推進し、後々の面倒を増やしていくこの現状、面倒臭がりの筆者には非常に気に入らない。

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想 詩拓 [MAIL] [HOMEPAGE]
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