言の葉孝

2007年02月13日(火) 教壇のエンターテイメント


 連休明けの普段どおりの火曜日。
 今日はモモサポの会合があるということで大学に出かけた。先週のうちに大体の企画を固めてしまっていた僕はコマチ君と一緒に広報の仕事をやることになっていた。しかし今日のところはたいした仕事もないので、出版会の記事を進める。その結果、ようやく企画のひとつの草稿が完成した。
 『教壇のエンターテイメント』と名づけたその企画は、知識の豊富な大学の教員たちは娯楽としてどんなエンターテイメント作品を楽しんでいるのだろう、授業とは関係なくても、普通の人とは違った視点で作品を見ているに違いない、という少々雑な仮説をぶつけてみた企画だ。

 大学のHPではほとんどの教員がメールアドレスを公表しているため、それを利用して一気に「どんな作品を見ているのか?」「その理由は?」「その作品の見所は?」などの質問を含めたアンケートメールを送信したのである。僕にしては珍しく敢えて人の迷惑を顧みない行為だ。
 もちろん強制などはできず、テスト前で忙しい時期を選んでしまったためか、ほとんど返信は帰ってこなかった。しかし100件以上も送れば少しは帰ってくるもので、3件の回答が得られた。
 そのうちの二人は普通に映画などを上げていたのだが、もう一人は経営学部の教授で「自分はエンタメ・ビジネスの授業を担当しているから協力できるよ」と直接話をすることを申し出てきたのである。
 正直、ぜんぜん作品数が足らず、このままではまともな記事にならないと困っていたところでのこの申し出はありがたかったので早速あってみることになった。

 大学近くの喫茶店でモーニングセットをご馳走になりながら(食べながらというのは正直取材しにくかった)、いろいろ話を聞きつつメモをしたのであるが、困ったことにそれから原稿に手をつけたのはほぼ二週間後であるため、メモをしていても話の筋がなかなか理解できずに困った。字は下手で見づらいし、書いている内容も一貫性がないように見える。このときほど会話をICレコーダーで取っておけばよかったと思ったことはない。
 しかしながら、何とか筋が通るように話をでっち上げ、しかも1ページ丁度に収められた自分を、僕は少なからず誇らしく思っている。


 話は変わるが、今日の午後、高校以来の同期であるキダムラさんと会った。真っ当に大学生活を過ごしていた彼は、きちんと4年間で卒業し、僕より一足早く社会人になって働いている。
 学内企業説明会で、この大学のOBとして説明の手伝いに来ていたのだ。本当は昼食を一緒にとろうとmixiのコメントに書いたはずであったが、レスを見逃してうまく連絡がつかず、日祝のバイト2連勤の間にすっかり忘れていた。
 しかしながら何とかぎりぎりで連絡が間に合い、夕方にコーヒーを飲みつついろいろなことを喋った。キダムラさんはこの一年ですっかり社会人になっており、同じ年でもまだ学生の僕とは何かが違う。「カジュアルフライデー(金曜日には私服を着て出社してもいい制度らしい)は毎週楽しみ」などと職場での話を聞いていると、いい職場で仕事ができているようだ。

 キダムラさんは基本情報技術者とシスアドの資格を持っている。どのくらい勉強をしたかと聞くと、10ヶ月もの間、毎日二時間しっかり勉強した成果だということだ。彼は四回生のとき、既に単位は取得し終えていたので、そのような時間ができたのだというが、それでも並大抵の努力ではあるまい。
 僕も営業に回されることが予想される身であるが、基本情報技術者の試験は受けようと思っていた。が、まったく本などの内容が頭に入らない。少々甘く見ていた。

 とにかく、キダムラさんの話を聞いていると、自分もぼやぼやしている場合ではないと思った。会社のEラーニングもほとんど手付かずであるし、こういうところでの努力の差が入社後に現れてくるのではないだろうか。


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