言の葉孝

2007年02月11日(日) 妙な売れ方


 バイトの日。

 バイトではいつも午前中と夕方は暇である。特に午前中はどれだけ熱くトークをかまそうが、まだお客側に時間的に余裕があるのか、購買欲が薄く、かわされてしまうことが多い。

 その点で今日は妙な売れ方だった。

 まず、売り場に立ってから30分もしないうちに、一人の男性がやってきて、これをくれ、と一台のFAXを指差した。特に売り込んだわけではないが、担当しているメーカーのものだったので、まことにありがたい話だった。
 そして午前中に売れにくい複合機も売れた。広告の品として大幅に値下げしていたこともあるだろうが。しかし、そのお客さんは中国から来た人である。中国でも使えるか、と聞かれて、変圧器を使えば大丈夫、と答えたのだが、中国ではインクが手に入らないだろう。
 おまけに中国語のマニュアルがほしいといわれて「無い」と断っても(しかし基本的な使い方は教えてやった)結局買ってしまったあの人たちは、7割方買ったことを後悔することになるだろう。
 そう考えると後味の悪い仕事だ。

 午前中に2台売れて幸先がよかった割には、2時から5時までの客足が多く購買欲も十分なゴールデンタイムでも1台しか売れなかった。その代わり電話機やら電子辞書は売ったが、FAX以外の売り上げは報告書には反映できないので、張り合いがないというものだ。


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