言の葉孝

2005年05月24日(火) 『現代の書物が直面している状況について』の日

 エンピツの解析でリンク元を調べると、時々意外なところから来ているのが面白いです。しかしランダムジャンプを使ったわけでもなさそうなのに、リンクもなにもされていない他の日記から飛んできているのは何故?

 そして、今日一番衝撃的だったリンク元。「想 詩拓」でgoogle検索してやって来られたらしい方。

 何て嬉しいことをッ!

 ぶっちゃけ僕自身以外にそんな検索をする人がいるとは思わなかったです、はい。案外オフラインの友達だったりして。

 ところで、google検索で「まほゆめ」を検索するとなかなか面白い結果が出ます。

 魔法使いの見た夢って何?

 一応自作ゲームのタイトルらしいんですけど……。

 あ、ちなみに今現在で一番上に表示される『まほゆめギャラリー』っていうのは萌え絵画廊でした。某氏とか喜びそう。

 これだけってのも何なんで以下に今日やった宿題のレポートを掲載しときます。




現代の書物が直面している状況について


 文学の世界を抜かしても、現代の生活には書物は欠かせない。それは契約の証であったり、業績を知らせる報告書であったり、あるいは上司に提出するための企画書であったり、あらゆる公的場面に書類は人と人の間を渡っている。
 その文書作成の場において、二十世紀では大変大きな変革があった。1978年の東芝によるワープロの発明である。手早く、綺麗に、また間違いが簡単に訂正できるワープロでの文書作成は瞬く間に、手書きの時代を塗り替えた。
 更に世紀末に入ると、もう一つの改革が訪れる。パソコン、そしてインターネットの普及である。これにより、ワープロにおいてもまだ主流だった紙媒体の書類の代わりに、電子書類としてインターネットを通じて書類がやり取りされるようになった。
 このまま、電子書物は紙の書物を駆逐し、次代の書物として世界を席巻するのだろうか。その可能性を追って、紙の書物と電子書物をここに比較してみたい。

 1、やり取りの容易さ

 先に述べた通り、1990年代、パソコンの普及と共に全世界に広がったのはインターネットである。回線でパソコン同士を繋ぎ、それを通してメール等で瞬時に文書をやり取りできるこのシステムは、パソコンを媒体にした電子書物の最大のメリットの一つである。
 昔は、文書による最速の連絡手段といえば電報だった。そして、その最速の座はファクシミリに奪われたが、電子メールの普及はそれを遥かに超えるものだ。速さはほとんど一瞬だが、同時に送れる情報量は飛躍的などという言葉では到底表わし切れない。文章だけではない、写真をはじめ、音楽データ、動画も送ることが可能になったのである。
 また送れる情報はファクシミリや電報と変わらないものの、手軽さが格段に増したのが携帯電話を媒体とした電子メールのやりとりだ。これは文書を、即座に、相手の手元まで送ることができる点で非常に便利なのである。

 2、文書の作成と保存

 電子ファイルで文書を作成することのもう一つの大きなメリットは修正、編集の容易さである。例えば、印刷した時に間違えてしまったことに気が付いてしまった。もしくは、既存の書類の一部分のみを変えてもう一度使いたい、そういう時にパソコンからデータを引っぱりだして必要な修正、編集のみを行って印刷をすればいいのである。
 これが紙で保存していた時代は、参考にして楽に写せても最初から書き直さなければならなかった。また、パソコンでの文書の作成となると写真の添付やレイアウトの変更等も非常に効率的に行うことができるのだ。また、紙のように、保存するのに場所をとらないというのも大きなメリットである。
 ただ、電子文書は長期保存が利かないところがある。保存出来ているつもりでも、中身の文章で飛んでいる部分があったりして、データの劣化などが見られるのである。大抵は大事に至らないものの、操作を間違えて消去してしまう事故もしばしば起きる。
 その点、紙は紙そのものが劣化してしまうものの、保存方法にさえ気を付けていれば、虫に喰われない限り文章自体が損なわれることはない。

 3、電子書物を扱うことによって発生する犯罪

 電子文書は保存をしておけば、後は複製が簡単なのがメリットなのだが、その長所は最大の泣きどころにもなりうる。複製が容易であるということは、データの盗難も容易なのだ。なにしろ本物の文書を相手の手元に残しておけるため、盗まれた当人はなかなか気付かない。偽造等もやりやすい。手書きの文書だと、筆跡を真似る必要も出てくるが、ワープロ、パソコンで作った文書は誰が書いても同じであるため、そのような必要もないのだ。
 またパソコンに入っている場合はハッキング等の犯罪にも気を付けなくてはいけない。スパイ等が潜入して複写をしなくても、建物の外から悠々と本物の文書を引っ張って来られるのだから。
 このように、データの取り扱いを効率的にしている電子文書であるが、それと同時に今まで、紙の文書でも起こってきた犯罪を一層やりやすくした面もあるのである。

 4、電子文庫の可能性と危険性

 私が時々、想像するのは電子文庫だ。つまり、今まで本屋で本として売ってきた小説などの書物をCDムROMとして、またはインターネットを介して文書データとして売るのである。今まで紙の書物、特に本の最大の泣きどころはその体積だったのでその持ち運びや収納は楽になる。そして今まで紙のパルプを作るために破壊されてきた森林を救うことにもなるのだ。
 しかし、この電子文庫には大きな落とし穴が待ち構えている。例えば、一人の客が一枚のCDムROMとして書物を買い、その友人がその本を読みたがる。するとその友人はどうするか。これが本ならば貸すだけで済むが、この電子書物の場合、文書データをそっくりそのままコピーして友人に渡すのである。
 無論、このコピー問題はCDムROMにプロテクトをかければ済むことだが、世の中これが解けない素人ばかりではない、必ず技術を持っていながら、良心のない人間が現れ、これを複製してインターネット上にばらまくのである。これは既に音楽のCDに収められた音楽データで起こっている現象だ。インターネットを調べてみると、無料で曲のMP3データがダウンロードできるサイトが見付かる。コピーなら書物のほうが余程に簡単だ。これが文書で行われると、必ず書物を扱う業界全体が未曾有の恐慌に襲われるだろう。
 さらに、悪質な人間が、この書物として売られているCDムROMや文書データの中にあるものを紛れ込ませたとしよう。それは何とコンピュータウィルスであり、これを起動してしまった人間のパソコンは個人情報を全て犯人の元に送った後、全てのデータを抹消して壊してしまう。そんな犯罪も珍しくはなくなるだろう。これが個人のパソコンならいいが、企業などの大切なデータが入ったパソコンで起動されたら大事である。
 また上に上げた大きな問題にくらべれば些細なことかも知れないが、ディスプレイに表示されている文章を読んでいくのは大変目に負担をかけることになる。今、日本に眼鏡をかけている人間は確かに多くなっており、私自身その中の一人なのだが、コンタクトレンズをしている人間を入れると、おそらく日本人の半数以上を占めるものと思われる。これは疑いようもなく、パソコンの普及が大きな一因だろうと思われる。そして紙媒体の書物は比べものにならない程、目に優しい。

 5、終わりに

 以上の比較による考察から得た結果は、電子書物は便利な反面、信頼性の薄い、危険なものであるから、広がりはしても、紙の出番を全て奪うことはないだろうと思われる。ただ、電子書物のポテンシャルは紙の書物にくらべて非常に高いため、予想される危険の少ない場面ではもっと使われるべきだろう。


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