「白黒つける」という言葉があるように、物事を明確にしたり、答えを求める事が、日常においてはよくあるかと思います。しかし、時と場合においては、「グレーのままで置いておく」という事が、とても大切です。

ある男性のご相談者に、好きな女性に気持ちを伝えて、その返事を待っている方がいらっしゃいました。
その男性が、先日、彼女の事を映画に誘ったところ返事が無く、後日「男の子の友達と一緒にドライブに行くんだけど、イイ場所知ってたら教えて！」というメールを受け取り、あまりにも自分の事をバカにした内容に、相手の事を怒りたい！怒った方がいいか？という事でご相談を頂きました。

（私の方から、「彼女はあなたの事を、自分の事を好きだから何をしても怒られないし、許されると思っている」と、お伝えした状況から、現状を打開されようとして、そのようにお考えになられたようです。）

しかしそのやり取りの中で、心が落ち着いてきた男性は「結局、振られたって事ですねよ・・・」という部分に気付かれ、「その事をハッキリさせて、彼女との関係に白黒つけた方がいいですか？その方が気持ちもスッキリするし･･･」と、お考えになられました。

その問いに対して私は、「グレーの部分で置いておく事が大切であり、また、「まぁ、いいか」と思える位、自分の事にボケーッとして流される、余裕を持てる事も必要ですよ。」と、お伝えさせて頂きました。

その真意には、そのように良い加減で置いておかない事には、人との関係、コミュニケーションにおいて、長いお付き合いが出来ない部分があるからです。

人は、大空に東西や左右の区別が無いのに、こぞって区別をつけたがり、やれ東だ西だと執着して白黒をつけたがる面がございます。
しかし、そのような行動をする結果として、結局は自分の心がとらわれて、怒りや悲しみを感じ、迷い、悩み、苦しんで、イタズラに疲れてしまうだけになってしまいます。

そして、自分に自信（余裕やゆとり）が無い人程、白黒つけて結果を求め、安心したい気持ちが強いとお見受け致します。

自分の置かれている状況に対して、「まぁいいか」と余裕を持ち、白黒つけずにグレーで置いておく事の意味、そして、しっかりとしなければいけない状況においては、白黒ハッキリさせる。そんな、臨機応変さやゆとりを、心に持って頂ければ嬉しく思います。