銀河鉄道を待ちながら
鬱と付き合いながらの日々を徒然に

2009年01月25日(日) 自分が弱い立場にいることを自覚しないと、という話。

久しぶりの日記。

正月明けからずっと忙しく、体調を崩し気味なのもあって、なかなか書けなかった。

日記は余力がないと書けないや。頭使うから……。


さてさて、慌しい毎日を過ごしている間に、世の中はとんでもないことになってきた。


100年に1度の世界恐慌の波が押し寄せていて、国自体がダメになったところもあるとか。

新卒者の雇用がなく、派遣は切られ、明日は我が身の世の中です。

派遣村のことがかなり話題になってましたね。


というわけで、今日は雇用について思うことを一つ。



「派遣切りを許すな!」という声が聞かれますが、そもそも

派遣の存在意義って、「切れること」でしょ?

不況になったときに切れるというメリットがあるから、会社は派遣を雇うのであって、
切れない派遣に、意味あるの?

僕はこれがすごく疑問。





派遣とか、パートとか、不安定な雇用形態が多くなった理由って、

確か、国際競争力が関係してるんじゃなかったっけ。


構造改革だとかが叫ばれてたときに、セットで言われていたような。


つまり、

競争力がないのは、人件費が高すぎるせいだ!
 ↓
コストを下げるには、雇用形態を含めた改革が必要!
 ↓
派遣、パート等をうまく活用できるようにすべし!
 ↓
派遣法改正。雇用が流動的に。

の流れじゃなかったか。


まあ、細かいところは置いといて。


本当に問題だなあ、と僕が思うのは

「トヨタの派遣切り」みたいな例です。


トヨタは、「未曾有の経済危機」「大幅な赤字」を理由として派遣切りを行ったけれど、

トヨタは危機でも何でもないじゃん。

トヨタはこれまでずっと経営は順調で、黒字続きで、7兆円を超える貯金がある。

慌てて500人の派遣を切るほど余裕がないわけじゃない。

そんな企業が、あっさりと派遣を切った。

そこが怖い。


トヨタは順調だったじゃないか。

派遣社員だってがんばってたと思う。

でも、あっさりと切られた。

会社の体力とは関係なく。



もうちょっと何とかならんのか、と思う。


企業の論理は冷た過ぎる。


派遣の拡大は、本当のところ、競争力云々などあまり関係なくて、

結局、一部の人が得をしたいだけじゃないのか、と疑ってしまう。


世界恐慌が起こる前まで、統計上はずっと日本経済は好景気が続いてたはず。

はずなのに、その間、格差の拡大が問題になり続けていた。


それは要するに、

一部の人だけが得をするシステムを作り上げてしまった

ということじゃないの?


企業とはそういうものだよ。


という人もいるかもしれない。


でも、僕は思う。


だとしたら、そんな企業とは、

僕らにとってどんな存在意義があるのか、と。


効率的に資金を集め、営利活動に奔走し、蓄えられた富が、

ごく一部の人にしか分配されないのだとしたら、

そのように集められる富に一体何の意味があるのだろう?


僕らが富を集めようとするのは、幸せになりたいからじゃないのだろうか。


なのに、集めた富を自分が受け取れないように、システムが構成されているとしたら……


そのシステムは、修正すべきなのでは?



別に、共産主義になってほしいとは思わない。

でも、富の分配はもっと議論されていいと思う。



ほんと、何で本格的な議論にならないんだろう……。






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