銀河鉄道を待ちながら
鬱と付き合いながらの日々を徒然に

2008年09月17日(水) 尊敬します。

働き始めて5年くらいは、心の底から働くのがイヤだった僕ですが、

この頃はそんな風に思わなくなりました。自然と。


生きがいって程でもないけど、働きながら色んなことを学べるのって、結構

楽しいもの。


社会の仕組みの一部が分かると、他のこともおぼろげながら見えてきたりして、

少なくとも、学生の頃の頭でっかちなだけの坊やからは卒業できたんじゃないかと思う。


仕事って、ほんとすごいダイレクトな感触があって、

「社会の中で生きてる自分」

をすごく感じることができるツールのような気がする。


自分が社会と関わることで、自分を社会の方から眺めることができるようになって、

それで自分が相対化できるっていうか、

「自分って絶対的な存在じゃないんだなあ」

って自然に思えるようになって……


これが大人になるってやつですか。



それで、そんな考え方を持つようになったときに思ったことは、

「芸術で食べている人ってすごいな」

っていうこと。


例えば、小説家や画家のような人たち。


そういう人たちって、結局、実体がないものを作ることで生活してるわけでしょ。


自分の仕事がダイレクトに社会の何かに反映されるわけじゃなくて、

あまりにも間接的っていうか、直接何かの役に立つものを提供しているわけじゃないから、

自分の存在を強く主張できるようなタイプでない僕のような人間から見れば、

よくそんなので自分を保っていられるなあ

って思う。


別に社会に必要でないっていう意味じゃなくて、むしろ人間には絶対に必要だとも思うけど、

でもやっぱり基本的には人生の余白を埋めるためのものだから、なくても生きていけるわけで、

なくても生きていけるってことは、それだけ社会との結びつきが弱いものだってことで、

そんなものを作っている人もまた、社会との結びつきは弱いわけで。


というか、「結びついてる!」って思っても、実感がないわけで。


しかも競争が激しくて明日の身も知れないときた。


そりゃみんな自殺するわ



芸術家の皆さん、これからもがんばってください。









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