例の彼について - 2025年07月30日(水) 私ね、最近仕事頑張ってんの。 目下の目標は、倫理観ぶっ飛び系若手社員の「江遠より使えるヤツ」という ポジションを目指して邁進しています。 でも案外早く達成しちゃった。 現在のシン料理長体制になってからの2年ちょっとは、既に週1シフト期に 突入しており、シン料理長がやって来てすぐの頃は私は本当にアテにされて いないパートのおばちゃんでした。 下手したらシン料理長の視界にも入っていなかったんじゃないか。 でもそれでもシン料理長・シン副料理長から振られる数少ない仕事を、ひとつ ひとつゆっくり丁寧にこなし、ベイエリアのパワハラ社長攻略の経験を生かし て“ボスの嫌うことをしない”“求められているレベルの斜め上の成果を出す” ということを繰り返して行うことで、ようやく信頼を得られるようになって きました。 シン料理長の方から私に声をかけ、仕事を依頼されるまで1年くらいかかった。 地道よね〜。 でも私この手の地道な作業嫌いじゃないの。 絶対に正解に近づいてやるという気概を持って、日々試行錯誤しながら ゆっくりと、でも着実にシン料理長の視界に少しずつ入っていく手ごたえを 感じながら攻略していくのは面白い。 シン料理長はシゴデキなので、得体の知れないパートのおばちゃんごときに 仕事のスピードなど求めていないことは想像できたので、とにかく丁寧に 正確に、そして綺麗で清潔な仕事を心がけておりました。 私のことを、ただの口うるさい飲食店勤めのオバちゃんだと思っておられる 方も多いかもしれませんが、若い頃は結構キチンとしたフレンチレストラン で昭和生まれの諸先輩方からバッチバチに鍛え上げられた脳筋タイプの 調理師です。 30も40も過ぎてから飲食店のパート始めましたの人たちとは、似て非なる もの。 実際の仕事も去ることながら、精神的な部分もとても大きいと思っていて、 そこら辺はやっぱり若い頃に叩き込まれていないとなかなか身に着かなかった ものではないかなあと思っています。 所作、とでもいうのかな。 厨房で働く者としての心構えと言うべきか。 そういう意味でいうと、30歳の倫理観ぶっ飛び系江遠は全く持って論外。 仕事ナメてる。 大人ナメてる。 そのくせ、自分ではいっちょまえの料理人のつもりで、いっちょまえに大人 なつもり。 会話していると、完全にこっち側の人間として話しているみたいだけれど、 多分オマエあっち側の人間やで、と多分皆思ってる笑 そんな江遠なので、周囲からの評価は著しく低い。 正直なところ、私の目から見る限りは 「最近の30歳なんてそんなもんじゃない?」 という感じ。 悪いけど、うちの高校生の息子と精神年齢大差ないんじゃないか。 少子高齢化社会の現代、今の45歳以上の人口に比べると、30歳の人数は ものっすごく少ないんでしょう。どのくらいとかは知らんけども。 これまでの職場でも、ずっと末っ子扱いだったんじゃないかなと推察。 しかも、これまでは「20代の男の子」の扱いだったものが、今の職場では 「30歳の男」として、急に大人の扱いをされ始めてしまったのでは ないかなとも思っています。 そのせいで精神年齢が低いのかもしれない。 単なる想像だけど。 きっと当たらずとも遠からず。 とはいえ期待の若手中途採用だったはずなので、シン料理長をはじめとする 40〜50代の重鎮の皆様方はとても若き料理人の台頭を楽しみにしていたと 思うのだけど、それがちーっとも伸びてこないっていう。 みーんな、「え?」「アレ?」「おや?」「ありゃ?」ってなってる笑 まず彼は、仕事が雑なのである。 私の目から見たら「あの程度の人はゴロゴロいる」という程度なのであまり 気にもならなかったんだけど、シン料理長とIKEaちゃんの求めるものは 江遠の実力よりもはるか高いところにあった、という悲劇。 あちこち汚したまんま仕事を続け、道具やら何やらを出しっぱなしにした まんま、次の仕事を始めてしまったり、またある時はホールの若い ウェイトレスとおしゃべりをしてしまったり。 厨房だけに見られる特徴、ではない気がするけれど、オッサンたちは 「仕事もしないで女とくっちゃべってる若い男」 がとにかく大っ嫌いなんですよ笑 もうね、若手男性社員はそれをやっちゃいけないの。 とりあえず自分の直属の上司の信頼を得るまでは、女にかまけてちゃいけない のよ。 なんでそんなことも分かんないかなって思うけどね笑 今何やんなくちゃいけないか、何をすべきなのか、何をすると嫌われて、 何をすると人の反感を買うのか。 不器用で仕事ができなくても何となく愛されキャラみたいな人もいるけれど (私は仕事デキないやつは例外なく嫌いですけど何か)、今の江遠はもう 既に完全に仕事が雑で粗くてテキトーで嘘つきな嫌われキャラに なっちゃってます。 それに気付いていないのは本人だけ。 周囲の大人は「あ〜あ」って思ってるけど、誰もあんまり注意はしてないわね。 だってこの子、注意すると不貞腐れるらしいわよ笑 直属の先輩というか上司にあたるIKEaちゃんも、いちどガツンと叱って みたことがあるらしいのだけど、あからさまに膨れっ面になったんだとか。 うーん、学生アルバイト程度なら膨れっ面も許せるけれど(ガキんちょだと いう理由でな)30歳の男の膨れっ面はちょっとな〜。 IKEaちゃん的には「試しに叱ってみた」感じだったみたいだけれど反応が それだったので、以降は叱ることも怒ることも注意することも止めたとのこと。 これは私の体感なのだけど、社会に出たての二十歳そこそこのときはそりゃ もう色んな人が色んなことを口うるさく言ってくれるんだけど、25歳を 過ぎるとそれは半数くらいになり、30歳にもなると人から叱ってもらえる ことってほぼなくなっちゃうんじゃないかなと。 関係性が築けていなければ余計に、ですよね。 私なんかはものすごく冷たい人間なので、自分は上の世代から愛されて とっても良くしてもらって育ってこれたと思っているけれど、私自身が下の 世代を愛そうとは思えないもん。 どんなハラスメントをしちゃうか分からないので、迂闊に近づいていけない。 こちらから距離を詰めることはしません。 もう諦めている。 その分、仕事・子育て・家庭の運営・ボランティア活動等々、背中では見せて 行く所存。 聞かれれば、答える所存。 頼られれば、手も貸すし声にもする。 いつぞやイチローさんが言ってた。 これからの時代は、向上心のある子は伸びていくけれど、そうでない子は なかなか引き上げられないって。(意訳) 昔だったら叱咤激励、何だったらぶん殴ってでも立ち上がらせたりしていた かもしれないけれど、今の時代はそういうことはできないからって。 伸びる子と伸びない子の差はどんどん広がる時代だって。 首がもげるほど同意します。 それで言うと、江遠はこれまで叱ってもらえず、また叱られても本人にそれを 受け取る器がなく(それはつまり叱られた経験が少ないからでは)ついには 30歳になってしまった人間の末路ではないかと思うよね。 もし我が子があんな状態で30歳を迎えてしまったらと思うと、恐ろしいよ。 誰にも叱ってもらえない、感情でぶつかってもらえないまま30歳になった 人間。(いやホンマにそうだったかは知る由もないけども) 現実、古巣の厨房ではハッキリ目に見えてメキメキ伸びているのは私なのよ。 だから、シン料理長もアレやコレや話しかけてくるし、IKEaちゃんも 私に仕事頼んでくるし、「コレどーしたらいいと思う?」みたいな相談も してくる。 本来であれば、それは新進気鋭の30歳料理人であるべきだと私は思うけれど。 クズ元料理長時代は、掃除や片付けも一切しなかった私。 だって、やってもやっても汚されるから。 あの時期、厨房の治安維持を意識していたのは私1人だった。 当時の社員たちは全員、そういった点には無頓着な人ばかりだった。 だから私は、馬鹿らしくなって週1にしたんだ。 シン料理長・シン副料理長の時代になってもまだ、私は「アテにされたくない」 と思っていて、言われた仕事以外はやらないということを貫いていた。 週に1回、決まった仕事・同じ仕事をやりに行くだけ。 本当に、週に一度の暇つぶしに出かけていただけだったよ。 デザート作りもしなかったし、肉や魚になんて触れもしなかった笑 サラダ作りと野菜のカット、それからドレッシング作りくらいしか手出し しませんでした。 その私がよ。 今うちの店で出してるデザート、この1ヶ月はほとんど私が作ってる。 チーズケーキ、プリン、ジュレ、生チョコ、パンナコッタ。 ケーキ屋さんじゃないんで、難しい技術が必要なものは何ひとつない。 こないだなんて、タイやヒラメにまで手を伸ばしたよ。 と言っても3枚にはおろされた状態で届くので、腹骨をすき、中骨を取り、 皮を引いて、決められたグラム数にカットしていくだけ。 ヒラメなんて10年ぶりぐらいに触った笑 タイも何年振りかに触れたよ。 サーモンだけは、たまにコストコで買うのでね笑 でもコストコのサーモンは骨取り済みだから!笑 全体的に、そこまで難しいことはやっていません。 だからこそ、基礎を守って綺麗に清潔に、丁寧で正確な仕事が求められている 職場なのです。 それは直接食材に触れるときだけのことではなくて、まずは“定物定位” ですよね。 どんな職種でも同じだと思うけれど、モノには全て住所があって、必ず 決まった場所に置くんですよ。 人間も、急に隣の家に帰ったりしませんよね? 包丁も、ラップもアルミホイルも、ボウルやはかりひとつとっても、同じ 場所に返すんですよ。 複数の人が使用する場所なんだから、いつ誰が見ても分かる場所に、いつも 同じ場所に同じモノが無いといけないんです。 江遠もクズ元料理長も岩田も、それが出来ない人間。 いっつも違う場所にモノを置き、いちいちそれを探しながら仕事をするもんで 人より仕事が遅い。 周囲の人も探さざるを得ないので、周りの人の足もものすごく引っ張る。 それはそれは、ものすごい勢いで引っ張る。 クズ元料理長にいたっては、つい3日ほど前にもシン料理長から 「ねえ、クズ元さん。スポンジ、ここに置こう?」 って言われてた。 まだこういうことを年下の上司から注意される人材なのクズ元は。 つまり、食器洗い用スポンジを元の場所に戻さず、シンクの中に置きっぱなし にしていたわけよね。 そんな程度のこと、ひとつひとつ。 細かいようだけれど、コレができていないと嫌われる厨房は多い。 ハイクラスな店ほど、そうです。 ちなみにベイエリアはこの辺ゆるゆるでした笑 でも別にね、それは業態の違いとかスタッフによるところなので、それで 良しとされてるならばいいんですよ別に。 私はちゃんとやりますけどね? でも他人には求めない。 だから私は、他人の手出しが必要なくなるように、自分の仕事のクオリティ とスピードを上げる作業をする。 他人が手出ししてくるということは、私じゃ間に合ってないということだから。 他人のせいにしてはいけないし、仕事が雑なその人のせいでもない。 私が間に合っていない、だけ。 それを私がイヤだと思うのなら、私が私を鍛えれば良い、だけ。 申し訳ないけどベイエリアも古巣も私の店じゃあないんで、他人の仕事の クオリティはどーでもいいんです。 他人の仕事が遅くても、汚くても、私はそれを指導したり教育する立場では ないので、私は私の仕事を遂行するのみ。 昔はね、他人をどうにかしようと思う気持ちが強かったんだけど。 それは傲慢というものよね。 仕事が遅い人、汚い人、ルールが守れない人、色々いるけど「ああできない んだな」と思うだけで、それ以上でも以下でもなくなった。 他人に期待しない。 出来ない人はほっとく。 なので私自身は江遠に対して個人的な感情はそこまで無いんだけど、 「あ〜ぁあ( ´艸`)」とは思ってる。 江遠は江遠で、思うところはあるみたいなんだけどね。 「なんでうまくコミュニケーションとれないのかな〜」 「壁を感じる…」 的なことは以前こぼしていた。 今まではこんなことなかったんだってさ。 江遠は自分で自分のことをコミュニケーション能力が高いと言っていて、 今までの職場ではキャッキャウフフと楽しく仕事できていたらしい。 それが今の店で急に通用しなくなって、戸惑っている様子だった。 私にしてみたら、ふーんそうなんだという感じ。 だって、シン料理長の嫌うことしかしてないもん。 シン料理長の目から見て粗い仕事、雑な仕事しかしていないし、定物定位が できていないし、雑用を担わないし、できもしない仕事を勝手にやって 間違えた挙句、ミスを隠すし認めないし、知らないことを知らないと言わずに 知ったかぶってその場しのぎの嘘をついてるし、それでいて江遠は、江遠自身 がヒマだと感じたらすぐにおしゃべりしちゃうし、そのおしゃべりの相手が 女だし、っていうんで、シン料理長の反感しか買ってない笑 なのに本人気付いてませんもんね。 なぜシン料理長が自分に冷たいのか、壁を作られているのか。 ミスも、隠していることも、ウソをついていることも、バレているんですよ。 知らぬは本人ばかりなり、とはこのこと。 もし本人が真相を知りたいなら教えてあげても良いけれど、教えた結果、 私が嫌われたり江遠の負の刃が私に向くのはめんどくさいですからね。 何となくそういう人間性に見えますしね。 理不尽な負の感情を他人に向けそうな人間性に。 ヤバイやつほど嫌われないほうが得策です。 上手く距離をとりながら仕事頑張ります。 ...
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