たかが葉っぱって思うなよ。 - 2015年10月08日(木) 調理の世界では、グリーンリーフもサニーレタスも玉レタスも、最近出だした 新品種のフリル何とかとかシルク何ちゃら、全てまとめて 葉っぱ って言います。 盛り付けた段階で『サラダ』と呼ばれるのですが、原型のままとか仕込みの 段階では、どんな綺麗なリーフ類も全て『葉っぱ呼ばわり』なのです。 私は関西でも関東でも海外でも働きましたけど、葉っぱに限らず調理用語に 地方はあんまり関係ないようで、どこへ行ってもレタスは『葉っぱ』でした。 で、その葉っぱの話です。 葉っぱの類は、当然ですがスーパーに置いてあるようなのと同じくブーケ 状の束の状態で入荷されてきます。 それを毎日毎日、最低でも10束ずつちぎる作業をしなければならないの ですが、面倒な上に時間がかかる割に成果が見えにくいので、比較的皆が やりたがらない仕事のひとつです。 なのですが、私はこの葉っぱをちぎる作業が大好きで大好きで。 黙々と、ムシムシと、せっせと、ひたすら緑の葉っぱをちぎっていくのですが、 羽の付いた虫が飛び出して来たりナメクジや腹ペコあおむしが付着していたり は日常茶飯事で、こないだなんかアマガエルがぴょこんと飛び出してきた ときにはちょっとだけ「ギャァーッ!」って店内で叫んじゃったんです けどねッ✩ 葉っぱをちぎるにあたっての注意点は、芯の部分と傷んだ部分を完全に 取り除くこと。 この段階でいかに綺麗な状態にしておくかで、後々の日持ちが決まってきます。 葉っぱ類って、腐ると溶けてドロッとした状態(青のりのような)になる のですが、そういう部分がちょっとでも入っていると他の健康な葉っぱまで 腐って来ちゃうので、全て取り除かねばなりません。 入荷された当日にちぎる作業を行い、翌日それを水にさらしてシャッキリ させた後、やっとサラダと呼ばれるようになり、商品となり得るのです。 一連のその作業を私がやると、3日経っても4日経っても葉っぱは瑞々しく パリッとしたままなのですが、他の誰かがやると、ものの2日で生ごみと 化してしまうほど、自分で言うのもなんですが葉っぱの扱いにかけては 今んとこ他者の追随を許さないあたくし、その名もカロリィ様なんですよね。 私としては、自分のやり方を浸透させたいわけです。 ですが先日、私の葉っぱに対するチェックが厳しすぎる、廃棄させる量が 多すぎるとの指摘が社員のほうからありました。 ぶっちゃけ、そのうち誰かから言われるんじゃないかなっていう予感は ありました(笑) だって、ホントに厳しくチェックして、ちょっとでも「ダメだな」と思ったら 賄いに回したり、容赦なくごみ箱行きにしていましたから。 仮にそこのチェックを甘くして、「このぐらいなら大丈夫かな…」レベルの 葉っぱを入れたとして、翌日水にさらしてさらにその翌日まで商品として 使える状態のモノであるかどうか?ってなると、答えは絶対にノーです。 結局はチェックを甘くした部分が腐敗し、さらに健康だった周囲の葉っぱも 傷み、盛り付けの段階になって結局は廃棄している(もしくはそのまま お客様に出している!?)だけのハナシなので、そこで歩留まりの率を 上げるためだけのチェック体制は全く意味がない! ってことを社員にキッパリ言いました。 *たしかに私が葉っぱをちぎると廃棄率が高いのかもしれない。 *だけど、私が携わった葉っぱは、お客様の前に届くまでの間に傷んで廃棄 されるというようなことはほぼほぼ無いと言って良い。 *おまけに、水にさらすときの温度や時間の管理にまで気を配っているので、 数日経ってもシャッキリふんわりしたままである。 *しんなりした葉っぱよりも、瑞々しくパリッとしたもののほうが盛り付ける 量が少なくてもボリュームがあるように見えるので、結果的に原価は安く ついているはずだ。 という点を主張。 だいたいの人は、たかが葉っぱちぎりって思ってて、めんどくさい作業だ って思っててやりたがらないわけで、でも自分は気に入ってるから毎日 10〜20束にも及ぶ葉っぱを黙々とちぎってるわけで、やっとこさ堂に入って きたかと思った矢先に物言いつけられた日にゃぁね…。 で、まあ別に歩留まり上げろとか原価下げろとか、店にとっちゃ重要な ことなのでしょうけど、そこにばっかり目を向けた結果お客様にしわ寄せが 行くようなシステムをゴリ押しされるのだとしたら、私は進退を考えさせて いただきますって思うかな。 「この葉っぱは3日後腐っているだろう」と分かっていながら、みすみす それを混入させるような行動は、私はとれない。 そんじょそこらの『未来の巨匠』より葉っぱちぎってるわ私(笑) ...
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