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2005年11月30日(水) 掲示板は置かない

少し前のことだ。ある女性からサイトに設置している掲示板を閉鎖しようか悩んでいるという話を聞いた。
もめごとがあったのだという。事の発端は「通りすがりさん」から書き込まれたメッセージ。忙しくて彼女がサイトを留守にしているあいだに、他の閲覧者が「そういう言い方は管理人さんに失礼ですよ」「書き込むときは名前くらい名乗ったらどうですか」といったようなレスをつけた。彼女が何日かぶりに掲示板にアクセスしたときには、おもちゃ箱を引っくり返したような事態になっていたのだそうだ。
自分の横レスが事を大きくしてしまった、とその人は恐縮して騒動が片付いた後も掲示板に現れなくなった。そして彼女自身もそのゴタゴタでなんだか嫌気がさしてしまった、ということだった。

おそらくその書き込みは管理人だけでなく、その場に居合わせた人をも嫌な気分にさせるものだったのだろう。
横レスを入れたのは「管理人さんの援軍をしたい」ももちろんだったろうが、掲示板は公共の場、みんなのものという気持ちがあってついカチンときた……という部分もあったのではないだろうか。
しかしいずれにせよ、むやみに反応したのは迂闊だった。管理人にまかせておくべきだったなあ。

こういう話を聞くと、掲示板管理の大変さ、むずかしさをあらためて思う。
レスに手が回らず宿題を抱えているような気分になったり、よく書き込んでくれる人のところに自分もなにか書きに行かなきゃと気を遣ったり、宣伝目的の書き込みに腹を立てたり……といった苦労話はよく耳にする。
また、ちょっと主張系の日記サイトの掲示板をのぞくと、自分と異なる意見が存在するのが許せないらしい人によって“書き捨て”られたコメントを見つけることがある。多くの管理人は場の空気を考え、礼儀知らずな書き込みにも「メッセージありがとうございます」なんて丁寧にレスをつけているが、ストレスたまりそうだなあといつも思う。
私がサイトに掲示板を置かない理由のひとつがこれ。私はメールにはすべて誠意を持って対応するが、自分の所在を明らかにせず通りすがりに他人の庭につばを吐いて行くような真似をする人に手を煩わされるのはごめんである。


……と、ここまで書いて思い出した。たったいま「サイトに掲示板を置いたことがない」と書いたけれど、そういえば一度だけあった。
以前、サイト上でオフ会の参加者を公募したことがある。日記書きのオフ会というのは、ふだんから交流のある書き手が声を掛け合ってするタイプのものが多いが、私はサイト持ちもサイト持たずもごちゃ混ぜの、過去にやりとりをしたことがあるもないも関係なしの集まりにしたかったのだ。
そうしたら、誰が来るのかわからない闇鍋のようなオフ会に申し込むすごい度胸の持ち主が八人もいてくれた。
幹事の私が参加表明してくれたのがどんな人たちなのかわからないのだから、参加者同士ももちろんまったく知らないわけだ。予備知識なしで当日いきなりご対面、というのもスリリングで面白そうな気もしたけれど、それではさすがの猛者たちもなじむのにいくらか時間がかかってしまうかもしれない。
そこで掲示板を用意した。連絡事項をメールで配信するのではなくそれに書き込むようにしたところ、ノリのいい人がレスをつけてくれた。そのうち会話に加わる人が増え、「どんな服で行くんですか」「ボウリングですもん、もちろんジーンズ」「待ち合わせ場所で見つからなかったらどうしよう」「○○さん(サイトで写真を公開しておられる)を目印にしましょうよ」といった雑談がはじまった。
オフ会の前後数週間の期間限定掲示板だったが、不思議な一体感があって楽しかった。そういう下地があったからかどうかはわからないけれど、当日は顔合わせをした十五分後にはチーム対抗ボウリングで大騒ぎしていたっけ(単にお祭り好きな人たちだったという話も……)。
オフ会はいくつも企画したけれど、これはもっとも思い出深いもののひとつだ。

うーん、懐かしい。あれから二年経つけれど、みなさんお元気ですか。