
長い長いキスをした
息もつまるほど長い間
このまま一つになってしまうんじゃないか
そんな思いのまま僕らは溶け合った
唇が離れ、寄り添った体は離れる。
そしてそのまま彼女は背を向け歩き出す。
僕はそれを目で追うだけ。
彼女はまた別の男と口づけを交わした。
部屋の隅でグラスを揺らしながらそれぞれを眺めていた。
ついに耐え切れずに外に出た。
女は楽しそうに笑っていた。
見なくてもわかるくらいに。
一直線に出口に向かい、顔は向けずに。
外は雨だった。
写真:『赤くならずに散っていく』(京都市東山区本町東福寺にて)
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