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うららか雑記帳 DiaryINDEX|past|will
≪リブシェ・フィルクスニー:神羅ジュノン支社にて≫ 白夜の魔女――魔法戦士――魔晄人間――私はそう呼ばれてきた。 宝条博士の知識と科学力と狂気とが創り出した魔人、軍事用生体兵器である私には、神羅以外に居場所はなかった。神羅というコミューンの中でのみ存在を赦された、籠の中の小鳥。社員なら誰もが畏怖する、社長秘書にして護衛のタークス特務要員。 でも……あの人はそんな私に語りかけてくれた。微笑みをくれた。会える時間は少なかったけれど、私たちはたくさん話をした。心休まる、穏やかな優しい時間だった……。 そんなある日、反神羅グループ・アバランチが、壱番及び五番魔晄炉を爆破するという事件が起きた。被害総額は数億、プレジデント社長はテロリストの潜む七番街の斬り捨てを緊急決定した。 私がそのことを知ったのは、ディスプレイの中で七番街が壊滅した時だった。 プレート支柱は崩壊し、数え切れないほど多くの人が死んだ。そして……死亡者リストの中にあの人の名前を見つけた刹那、私は思った。 ――間違ってる。こんなこと、赦されていいはずがない! 世界の平和と秩序を守る神羅は、私の信じた神羅は、巨大権力機構の名を借りた殺戮企業体だったというのか!? 今まで私が神羅でしてきたことは、一体何だったんだ!? 人民制圧のための軍事兵器――戦争用人形。それが私の全存在なの? 誰か、誰か答えて……宝条博士、社長、ボス、レノさん、ルーファウス様……! ≪リブシェ・フィルクスニー:神羅ジュノン支社にて・2≫ 気がついたら、私は見なれない部屋に寝かされていた。 頭が痛い。身体中がきしんで力が入らない。いつだったか、3日連続の徹夜明け、会議中に過労で倒れた時の気分に似てるけど、今回は…… ああ、そうだ。アルテマウェポン――星の全てを無に帰す存在。あの強大な化け物に攻撃を仕掛けて……その後の記憶がない。 けどジュノンが無事ってことは、とりあえず退けることができたのか? ティファさんやバレットさんは大丈夫なんだろうか。クラウドさんの消息は? ……みんな、どこにいるんだろう。 それにセフィロス。ジェノバ・プロジェクト。究極の破壊魔法メテオ。星の危機。セトラ。エアリスさん……約束の地。 生きとし生ける全ての存在は、やがてライフストリームの一部となり星に還る…… あの人も、きっとその優しいぬくもりの中にいるのだろう。そして、私もまた、惑星を巡る清流となる日が来る。 けど、今は…… ……誰? 私を呼ぶ声がする。優しくてあたたかい、懐かしい声。さしのべられた手。抱きとめてくれる大きな胸。 あなたは……ルーファウス様? それともこれは、ただの夢? とか書いてました。これだけ読むと単なる夢小説のようで恥ずかしいですネ! これは一人称ですけど、三人称形式であらすじ書きの練習もしたりね、色々やりましたよ。 役に立ったかは謎。
浜月まお
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