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- 2005年09月01日(木) ∨前の日記--∧次の日記
- この選挙を機に、一人一人が考えるべきこと。

郵政民営化の是非が最大の争点だ!などと云われているが、
日本国民全員が本気で今最も必要な事を考えて、小泉内閣の云ってる事を聞けたならば、
「この緊急事態であんた何云ってんの?」と大合唱になるはず。

しかし、私も含め、現代の日本人はみんな政治無知なので、そうはいかない。
「やっぱコイズミさんよねぇ〜、わっかりやすぅ〜い!!」などと
アホまるだしな事を云っている。アンタは何を分かったんだ?みたいな…、
こうしてコイズミに洗脳された大勢の国民が、
内閣支持率を再び60%超に押し上げているのが現状である。

はっきり云って郵政民営化に反対でも賛成でもない。今んとこ分からん。
一番疑問なのが、ちゃんと資金運用できる組織が出来るのかどうかだ。
電電公社や専売公社の民営化と訳が違う。350兆円もの資金を持った組織なのだ。
民営化する以上、資金運用して利益を出して経営していってもらわなきゃ困る。
それを本気で取り組むつもりで法案作って、国会決議で決まったのなら、
それはそれで別によかった。法案通過そのものに反対はしなかったはず。
早く他の改革も本気でやれよ!という文句はありつつもだが。


しかし、血税750億円投入して多数決とるならば、訳が違う。
あくまで郵政民営化は「あさって」のお題。
「あさって」より「あした」、いや…
「今」最も必要な改革についての多数決に参加したい。

では、今もっとも必要な改革は?といわれれば、
そりゃ景気対策(今の不安)であり、年金や福祉改革(将来の不安)であり、
そして700兆円もの国の借金(今&将来にわたる究極の不安)についての対策である。

郵政民営化は、実は上記に対して即効性のある対策だ、というのなら、
郵政民営化に俺は賛成して小泉自民党に一票投じてやるが、そんな説明は無いし、そんなはずは無い。
だから、反対はしないが賛成でもないので、
俺は郵政の是非で票を投じる気はない。


とにかく上記の3つ(景気、年金、借金)をどうするかだ。
これについて納得する対策を提示する党に票を投じたい。






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さて、政府の対策をどうたら云う前に、根本的な疑問がある。

国の財政がこんな状況の中、政府だけでなく、
国民全員、
「己の経済活動」は問題ないのか?

ということ。







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呑気に暮らす我々国民は、
世界的に日本の財政がヤバイことを
どれだけ知っているのか?








今、国の財政は火の車である。
04年国家予算の歳入88兆円のうち、公債金収入(つまり借金)が35兆円。
歳出85兆円のうち、国債費(つまり借金返済)が17.5兆円。
つまり差し引くと、政府は新たに17.5兆円の借金をしているわけである。
これが雪だるま式に増えて、溜まった借金は約700兆円。GDP比で150%!


(このHPの数字と異なりますが、何をもって借金とするかはややこしいので、
 一応少なめに云っておきます→「借金時計HP」

上記「借金時計」HPによると、国の借金を、各世帯で一律に負担した場合、
1家庭当たり1600万円!という数字になっている。


政治無知な国民の皆さん、どう思いますか?、ヤバくないすか?
ちなみに、アメリカの格付け会社は日本国債を、先進国中最低ランクに格付けしてます。

【2002年5月の格付け/※現在も継続中】
=============================
日本/格付投資情報センター・・・AAA
日本/日本格付研究所 ・・・・・・AAA
米国/ムーディーズ・・・・・・・Aa2からA2へ格下げ
米国/S&P・・・・・・・・・・AAからAA-へ格下げ
=============================


ムーディーズのA2って、ギリシア、イスラエル、ボツアナと同じランクらしいですよ。
ギリシア、イスラエルはGDP規模の政府債務であり、しかも最近は債務が減少傾向。
また、ボツワナはほとんど債務がなし。一方、日本はGDPの150%まで政府債務が膨張中。
状況から云えば、日本はもっと下げられてもおかしくないんです。これまでの実績で
かろうじてA2ランクに踏みとどまっているって感じらしいです。


これに対して、日本の格付機関のAAAって何なんですかね?それはそれで無いだろ!みたいな。
空し過ぎる…、でもこれは財務省の必死のアピールによるもの。格が下がったら金利上がって、
国債保有者に利払い増による負担を強いて再び景気悪化→税収も減少→さらに財政危機深刻化…
となっては元も子もない。もっとヤバイのは国債が売られる=国の借金の受け手が無くなること。
だから、AAAでっせ〜信用ありまっせ〜だから金利低くして〜と猛アピールなのだ。


とにかく、これが外から見た日本のヤバさの冷静な評価です。
どうしますか?、政府が「700兆円をみんなで負担してよ〜ん!」と本気で言い出したら!
1家庭1600万円ですよ!(って実行されたとしても、そんな額ではないが…)
実際そんな乱暴なことは云えないものの、事実上負担させようとしているのが増税ってわけ。








***************************************






あなたは、
享受する生活に見合う価値を
社会に提供できてますか?





増税論はさておき、ここまでヤバいのに、日本国民は何も知らない。
一般市民の実際の生活感覚はどうだろうか?苦しいといいつつ、
のんきに優雅な暮らしをしているように思えるのだが?。


何だかんだ云って
それなりに公共サービスを受けて、高い家賃や住宅ローンを払って暮らしながら、
クルマを持って、旅行にも行って、ブランド品を買って、あげくの果てには
普通のオバサンがヨン様見たさに、旅費や宿泊費をつかって大挙して押し寄せる。
「萌え」需要ってのも同じ事であって、そんな趣味や余暇にお金を使う暇があるのだ。
消費の冷え込みといっても昔より冷えたというだけだ。日本人は十分贅沢に暮らしている。



そもそも今の日本という舞台は、そんな単価の高い生活をする実力があるのか?



マクロ経済における経済3主体といえば、企業・家計・政府である。
経済主体というのは経済活動を行う主体。経済活動の根幹は、


「価値」に対して「対価」を支払うことと、
「対価」を得るために「価値」を創りだすことであろう。



そういう意味では、個人を一つの経済主体として見るのは間違いではない。
結局、そういう一人一人の活動が、家計や企業での経済活動となるわけだから。

そこで、自分を含めて国民一人一人に問う。



皆さん、価値に対価を支払って生活していると思いますが、
対価を得るために、あなた自身が「価値」を創りだしていますか?


あなたが贅沢に消費や貯蓄をしているそのお金は、一体誰のお金ですか?
あなた自身の「価値」で得た「対価」の範囲でやってることですか?








**************************************





「価値」って何だろうか?
モノ?、情報?、サービス?…








「価値」は、最終的には「人」と考える。「人の生命力」だと思う。
人間は、社会に存在するだけでランニングコストが発生する。
そのコストに見合う分だけの価値を自分で作り出すことは、社会の義務なのだ。
コスト以上の価値を創り出し利益を出せば、それがそのまま日本の景気につながる。
何もせずにじっとしていれば、生きるためのコストだけが垂れ流されていくだけ。

人間が頭や身体を動かすだけで、そこに価値が生まれる。
人の肉体と頭脳が働くことで労働力としての価値が生まれる。
人の感情が活発になれば様々な需要が生まれる。そこに市場価値が生まれる。
価値ある市場に企業は投資し、家計は財を消費して価値を得る。人の生命力の
大きなうねりが価値を生み、対価をもたらし、経済活動へとつながっていく。
市場価値がないのは、詰まるところ「人」に価値がない市場であることを表す。
「人の生命力」の希薄さが、価値の薄さであり、市場の冷え込みであり、不況である。

不況というのは、国民一人一人が頭や身体を動かさなくなったからだ。
動かないにもかかわらず、生活コストを費やしているから、必然的に不況なのだ。
そういう人間が社会に増えている。代表的なものが若年のニートであり、中年の鬱だ。

企業内で、動かず考えもせず、ただ給料をもらっているだけの「社内ニート」が増えている。
彼らが生活費や余暇に消費したり貯蓄する金は、彼ら自身の価値が生む対価として得た金では無い。
いわば、自分自身に価値が無い分、他の価値ある人間が生み出した対価から補填された金なのだ。
給料を彼らは、あくまで自分の価値で得た金だと勘違いして思う存分使っている。
また、中年の鬱病患者もそうである。生産性に乏しい老社員や、お飾りにもならない雑用社員、
みんなそうだ。今日の多くの企業で、勤める人間の頭と身体の動きが減少傾向であるのだ。
賃金を払っているだけの労働力が機能せず、それに見合う生産性が得られていない。

家計においてもそうである。存在するだけで税金と生活費がかかる。しかしながら、
ニートは成人になっても、己の労働力という価値で対価を得て賃金を家計に落とさない。
にもかかわらず、使う金は使っている。あたかも自分の金のようにつかっている。

さらには、今の我々から見れば驚異的な生産性を誇ってきた団塊世代が、
2007年には大挙して定年を迎えるため、日本全体の生産性はさらに低くなるだろう。


企業内でも家計内でも社会の仕組みとして、ある一定量は、
生産力のある者が、生産力に乏しい者を助けなければならない。
しかし今日は、そのバランスがあまりに偏ってしまっている。

消費や貯蓄を、昔よき日と変わらずに一丁前にやっていながら、
それに見合う価値を国民一人一人自らが創造していないのだ。

誰かの金を借金して、もしくは、昔の財産から少しずつ補填して、
見かけ上は昔通りの生活レベルを保っているだけ。

それは、高度経済成長期とバブル期の貯金を浪費しながら、
バブル期に覚えた大甘価値観や贅沢生活観を維持しているだけにすぎない。
その肩代わりをしてきたのが、政府の借金だ。下のグラフを見てほしい。
毎年のそれぞれの経済主体が、資金余剰か不足かを表したグラフである。





これまで「家計」では消費を貯蓄が上回り、毎年少しずつでも財産を溜め込んできた。
しかし近年は「家計」の折れ線グラフが下降している。徐々に消費と貯蓄の差がなくなりつつあり、
2004年では限りなくプラスマイナス0に近づいた。消費と貯蓄が同じというわけだ。
それでも家計は、自分の身のほど以上に消費と貯蓄をするために借金をしている。
住宅資金などは全てそれに含まれる。その借金はすべて「政府」が肩代わりしているのだ。
その結果、上記グラフの「政府」の折れ線は近年断続的に低いままである。
「企業」がずっと資金不足主体なのは、好況時には常に設備投資を続けているからだ。
それが近年では借金回収に力を入れるため投資を控えたことにより、資金余剰主体となっている。



要するに今の政府の状況は、
国民一人一人の経済行動とシンクロしている。



そう考えると、政府に「700兆円、お前ら負担しろ!増税だ!」と云われて、
これまで通り、一方的に文句を云えるだろうか?、本質的には云えないのだ。
(政官癒着で無駄遣いした分の借金分は、キッチリ政官で負担させるのは当然としてもだ)



日本国民は自分の無駄遣いに気づかないのだろうか?
さすがに身の程に気づくだろう。
ブランド品を買うどころか、本当ならば生活だって出来ないのだ。








**************************************








狭く資源の無い日本は、
国民の頭脳と身体が働いてこそ
やっとやっていける国なのだ。






国土も小さく、石油や鉄鉱石などの資源も無い日本という国が、
何故に、GDP世界第2位、一人当たりGDP世界第9位という、
「価値」の生産力を持てるようになったのか?

先にふれた通り、日本人の頭と身体こそが資源であり価値であった。
日本人の勤勉性そのものに価値を見いだし、世界中が投資してきたのだ。

日本という国は土地がない。これが他の先進国と違うところ。
土地がない分、生活するにも企業活動するにも土地代が高くつく。
土地がない場所で日本人は、究極の効率性で欧米並みの生産性をあげてきたのだ。

日本は、世界最高のエネルギー効率でモノを創れる国である。
日本人の頭と身体が生み出す効率性は、スピードと量と質を生んだ。
戦後の高度成長経済時代に、月月火水木金金とものすごい生産性と効率性で働いてきた
団塊世代の時代には、ニートなんぞという無駄な人間はまず存在しなかったはずだ。
彼らの世代がコツコツと蓄え続けた貯金を、ニートを頂点とする生産性が激減した若者が、
何も生み出さずに食いつぶしているだけ。親のスネをかじる奴らも然りである。


日本の今の生活は、「効率性」という土台の上で作り上げられたものだ。
日本人が今の暮らしを維持するには、高度成長期の効率性を絶対捨ててはいけなかった。
他の先進国とはそこが違う。国民全員が忙しく頭と身体を動かしてこそ、日本は今の地位にいる。
しかし、バブル期に「ラクしても今の生活が出来る」と勘違いしてしまったのだ。
90年代の「失われた10年」は、それに気づかず喘いでいたのである。



狭い土地に人が密集する日本は、生活単価が高くなって当然である。
資源が無い日本でモノを作るには、効率性と創造性が絶対的に必要なのだ。



我々の世代は、驚異的な効率性を発揮してきた団塊世代の財産に頼って、
何もせずとも今の生活を得ていたにすぎないことを、もう一度理解すべきだ。

技術革新・情報インフラが発達した現代において、月月火水木金金でなくてもよい。
その分もっともっと頭を働かせる。休日に身体を集中して動かしてバランスをとる。



頭と身体を使った効率性と創造性こそが日本の価値であり、
日本という国を経営していく上での絶対的な資源なのだ。
それを怠けたから、ずっと不況なだけ。簡単な話である。




政府が何をしようとしているかを知って、云うべきことはいわなければならない。
日本の経済・日本人の生活を何とかしろと、云いつづけなければならない。
今回はそのための選挙だ。



しかし、これを機に日本人一人一人がもっと考えなければいけないのは、
「己の経済活動」についてである。

今の生活を維持するために、己が頭と身体を動かし、
もっとエネルギッシュに行動し、価値を生み出そう。
ひとりひとりが、やらなきゃだめだ。





050901
taichi

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