守りたい女 - 2005年01月20日(木) かつて社内恋愛をしていたときのこと 職場のメンバーは全部で10人にも満たないという少数 俺たちが付き合っているというのは内緒だったため 俺は社内では彼女と会話するときは敬語だった 内緒にはしていたけどきっと怪しいと思われてはいただろう 彼女は仕事ができない女だった いや、それなりにはこなしてはいたんだけど きびきびした感じじゃなくおっとりとした感じ しかしバリバリ仕事をこなすA子からは脳天気で役立たずと思われていた あるとき彼女はA子から執拗に責め立てられて 控え室のほうに入って悔し涙を流して泣いていた 俺はそのとき何とかしてやりたい気持ちだったが何もできなかった というのもA子のほうが正論であり 彼女に明らかに落ち度があったためだ それ以来俺は自分の仕事もこなしつつ彼女のフォローに徹した 彼女がミスしてもそれが発覚する前にすべて処理してあげた もちろんミスする前の対策にも余念がなかった おかげで密度の濃い仕事をしていた たびたび彼女からお礼を言われた 彼女のことが好きだったのでどうしても彼女を守ってあげたかった 俺にできることは何でも惜しまずに頑張った しかし、彼女とは別れる羽目になった いや、諸般の事情により円満に別れたのだが どっちかというと彼女が俺の元から離れていった というより俺がそう仕向けたとも言える 本意ではなかったが そして月日は流れて現在 あの時と同じように守ってあげたい人がいる 俺にできることならばなんでもしてあげたい 俺も家庭があるので何でもとはいえないのでできる範囲での話だが 少しでも支えになれたら、力になれたなら 少しでも気持ちが浮上するきっかけにでもなれたらうれしい
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