もうちゃ箱主人の日記
DiaryINDEX|past|will
あまりバカなことばかり書いてると あきれられるので、 たまには、ドイツ語のおべんきょを……(^^;)
さて、次の文章ですが
Durch die letzte Bemerkung wurde auf den tiefen Einschnitt hingeweisen, der mit dem Ende der Wiener klassischen Musik eintitt. (前章の)最後に述べた問いは、ウィーン古典派の音楽の終末とともに 出現した深い断層を示唆するものであった。 <ゲオルギアーデス p201>
関係文の前の主文に、「主語」がありません。 仮主語Esが省略されてる、と推測できるので 和訳するのに影響はありませんが 文法的にどうとらえればよいか、考えてみました。
Esは、なにゆえ省略されたのか?
いろいろ 文法書を調べてみました。 (結構忘れちゃうもんですね……(^^;))
こたえは、次の通り。 unpersoenlich Passiv 非人称受動 という形でした。
(1)クラウン独和辞典 文法編での説明
自動詞の受動態で、非人称のesを主語とするもの。
esは、文頭の位置を強める働きをしているので 別の成分が文頭に来れば、不要となり 無主語の受動文となる。
Er hirft mir manchmal. 彼は時折私を助ける。 ↓ (受動態に) Es wird mir manchmal von ihm geholfen. 私は、時折彼に助けられる。 ↓ (倒置) Mir wird manchmal von ihm geholfen. (esが 消失する)
(2)『藤田ドイツ語入門 1966』での説明 ( p226f ) 形式上の主語esは、定動詞正置でない限り、消失してしまう。
Der Vater antwortet dem Sohn. (dem Sohnは、三格) 父が息子に答える ↓ (受動態へ) Es wird dem Sohn vom Vater antwortet. (形式上の主語Es を借用) ↓ (倒置文へ) Dem Sohn wird vom Vater antwortet. (形式上の主語Es 消失) ↓ (語彙をいくつか加え、定動詞後置文へ) Nachdem dem Sohn vom Vater antwortet worden war, traten die beiden in den Saal ein. 息子に父から答えがなされた後、両人は広間に入った。
////////////////////
いろいろ文法書を調べましたが 40年前に買った初心者向けの 『藤田ドイツ語入門』の
(省略というより) 形式上の主語esが、定動詞正置でない場合に消失する、 という説明が一番良く納得できました。 (^ω^)
もうちゃ箱主人
|