もうちゃ箱主人の日記
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2010年01月28日(木) スウィトナーさん

N響定期に招かれて、最初に来日したのは
まだ定期の会場が文化会館の頃でした。
 (NHKホール落成は73年6月)

モーツァルトの交響曲39盤の演奏が
大好評でしたね。

あの頃のN響定期の顔ぶれはすごかった。
マタチッチ、サヴァリッシュ、シュタイン、スウィトナー、、、

そういえば、NHKホールになってすぐの頃
数回だけだが
ショスタコヴィッチの息子さんや
ワルター・ウェラーも来てたっけ。

まだ「ズイトナー」と呼ばれていた
スウィトナーのレコードを初めて聴いたのは
セラフィム輸入盤の《フィガロの結婚》。

ベーム新盤でスザンナを歌ってた
エディット・マティスのケルビーノが聴けるというので買ったら、
 ドイツ語だったり……(^^;)
 盤質が最悪で、見事にそっくりかえっていて
   中央の方は、聴けなかったり……(^^;)

ワルターの後継者のような演奏という触れ込みだったのに
快速テンポの序曲を聴いて???と思ったものだ。
(昔から評論家の言うことはアテにならない、ということ)


そして数年後
突如、日本コロムビアから
《コシ・ファン・トゥッテ》と《魔笛》2つの全曲盤が
発売され、一挙にスウィトナーの名前が広がりました。
それも1枚2500円の豪華版NCCシリーズでの発売。
鮮やかなジャケットだった。今でも持ってますよ。(^ω^)
(実は、全曲盤二組なんて、とても高くて買えず
 新宿のトガワで中古を買った……(^^;))

《魔笛》は殆ど同じ頃に発売された
プライがパパゲーノをやってるショルティ盤と
人気を競いました。
『夜の女王』がショルティ盤のドイテコム、こちらが
シルヴィア・ゲッツィと、どちらも当時評判でしたねぇ。
ファンが、ドイテコム派と、ゲッツィ派に分かれました。
その後、グルベローバが登場するまで、
どちらが決定盤か論争が続いたようです。
(両盤とも買ったが、私は、もちろんショルティ派 (笑))

《コシ・ファン・トゥッテ》は、ベーム以来の名盤と好評で
私も当時はこちらを、決定版と思ってました。


やがて、ベルリン国立歌劇場を引き連れて来日し
(ドレスデンとはケンカ別れしたとか)
《コシ・ファン・トゥッテ》と《ドン・ジョヴァンニ》を観ました。
当時でも、演出は
その前年だったかに観たバイエルン・オペラに比し
垢抜けず、何とも古くさく感じました。

年を追うごとに
N響定期も
精気がなくなるように感じ
レコードもやがて聴かなくなりました。
(私が、ピリオド楽器演奏に魅力を感じてきたせいもある)


先日、CDで
《コシ・ファン・トゥッテ》と《魔笛》を
少しづつ聴いてみたが
左右にはっきり分離した録音に、思わず笑ってしまいました。
当時、こういう録音が流行ってたんですねぇ。

こうした試みは、おそらく
クライバーの《魔弾の射手》盤が最後だったと思うが
二重唱で歌手の声が、
左右のスピーカーから分かれて聞こえる!

今だったら
そんなバカな、と思うようなことを
大まじめにやってたんですねぇ。
(その内、また流行り出したりして、、(^ω^))



昨年初め
BSで突然、
「父の音楽〜指揮者スイトナーの人生」というドキュメンタリーが
放映され、衝撃を覚えました。
(2009.3.22 BS2 クラシック・ロイヤルシート)
2月に再放送されるようです。 

音楽ドキュメンタリーというより、まるで「ドラマ人間模様」のような、
強烈な印象の番組でした。
同時に、ここまで個人のプライバシーを晒すのもありかな、
と疑問にも思いました。

ベルリンの壁崩壊後、消息が消え、過去の人扱いになったと思っていたが
番組によると、パーキンソン病だったとか。

彼が指揮したい曲の筆頭に、ヨーゼフ・シュトラウスの
ポルカ・マズルカ『とんぽ』を挙げていたのも意外なことでした。

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クラシック ドキュメンタリー ステレオ
父の音楽 〜 指揮者スウィトナーの人生 〜
2月15日(月) 02時47分00秒〜04時29分30秒 [1時間42分30秒]

内 容:
バイロイト音楽祭で世界的な名声を得、N響の名誉指揮者も務めた
オットマール・スウィトナーの音楽家としての人生を振り返る、
彼の息子であるIgor Heitmannが監督したドキュメンタリー。

東西ドイツの統一がなされた直後、パーキンソン病による手の震えが原因で、
永きに渡る指揮者としてのキャリアを終わらせ引退生活に入ったスウィトナー。
その後彼の生活からは音楽が消えたが、壁の崩壊は、彼の人生に新たなものをもたらした。
何年もの間、妻と住む東ベルリンの家と、愛人と彼女との間に生まれた息子とが住む
西ベルリンとの 二つの家庭を行き来していた彼の人生を大きく変えることとなったのである。

このドキュメンタリーは、共産主義と西側社会、プライベートな生活とキャリア、妻と愛人、
そしてそのすべてを超越した存在である音楽との間で微妙なバランスを保ってきた
偉大な指揮者の人生を、 当時のフッテージやインタビューを通して描くと同時に、
音楽を通して父を理解しようとする息子の物語でもある。
[ 制作: ZDF / Filmkombinat (2007年) ]
http://www.nhk.or.jp/bsclassic/crs/
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N響名誉指揮者、オトマール・スウィトナーさん死去
2010年1月12日10時2分

オトマール・スウィトナーさん(オーストリアの指揮者)が
11日のDPA通信によると、8日、ベルリンで死去、87歳。

インスブルック生まれ。
1960年に東独のドレスデン国立歌劇場(現ドイツ・ザクセン州立歌劇場)の音楽監督に就任。
64年から90年までベルリン国立歌劇場で音楽監督を務めた。
73年からNHK交響楽団の名誉指揮者。(時事)
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名匠クレメンス・クラウスに師事。モーツァルトやブラームス、ブルックナーなどの名演で知られた。
71年初来日。
80年代はベルリン国立歌劇場管弦楽団などを率い、ほぼ毎年のように来日したが、
90年代に体調を崩し、演奏活動から遠ざかっていた。

http://www.asahi.com/obituaries/update/0112/TKY201001120087.html
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