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娘離れできないオヤジは、夜、私の顔を見ると愚痴り出す。
「あ〜ぁ、長女が嫁に行く。よその男のものになる」
口を開くと、「寂しい寂しい」って。
嘘泣きじゃなく、本気で涙を流す。
男のくせに、辛気くさい。
しらけた顔で夫を見る私。
「男親の気持ちもわかれや」 うるんだ瞳で、口をとがらせ、妻に同調を求める。
いや〜ね〜、オヤジのグジグジは。
娘たちが小さい頃、ほとんど子どもの世話もしなかったくせに。 授業参観も運動会も、スルーしてきたくせに。 卒業式さえも「ワシは行かん。ヤダヤダ」と逃げたくせに。
昨夜、午前1時半、夫が帰宅。 寝ようとしていたのに、夫の話に付き合わされた。
挙げ句の果てに、「うちに男の子が生まれていたら」なんて言い出した。 コメカミがピクピクした。 長女を生んでからずっと、その事は夫の両親から言われ続けていた。 いちお、夫は「こっち側の人間」だと思ってるんだからね。 夫、あんた、「あっち側の人間」になっちゃだめだよ。
昔のとんでもないネタを披露してやった。 夫の尊敬するご両親が放った、とんでもない発言についてだ。
夫はびっくりして、 「お前、勢いで作り話なんかするなや」と。
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