ことばとこたまてばこ
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| 2006年02月23日(木) |
いやらしいしゃれこうべ |
煤けた地面にひとつ転がるしゃれこうべ。 その眼差しの向こうでぬらりと浮かぶ老婆。
はたしてその顔、
かっきりと鮮やかな恍惚の眼をたたえていたか? 一切の情感をも排斥した真摯な一文字を刻む唇だったか? 適度でも過剰でもない感情ばかり浮かべてきた皺のたるみを有していたか? 月光を存分に浴びた肌の艶をどこまでも保っていたか?
現世を照らす、あまねく光と影の洪水は理論を超越して、感覚をうるうると浮き足立たせる。 とてもたのしわ、とてもおもろいわ、とてもとても、ああ、とても、ああ、とても。 どうしようもないほど「とても」が全身より滲んで。
しゃれこうべは一度カラカランと笑ったきり、生命力に満ちた眼差しのまま黙して語らず。
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