ことばとこたまてばこ
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人気の一切が無の場所、秋の狂瀾怒涛がさんざめく。
人に溢れ熱気に満ちた季節と入れ替えにうすら冷えた風が吹いて。 幼子は紅白粉で染めるに似た丸く赤い頬で、枯れ葉降り積もる曼陀羅の道路をほてほて踏み歩く。 烈火の如きモミジの葉は、ふっくら肉厚の幼子の手と一致している。 掌にのっているモミジは、やがて幼子にクシャリと潰された。 ぎゅっか、ぎゅっか、ぎゅっか。 幾度となく手を握りしめられてモミジは小さく縮こまった。 掌に置かれたひとつの真っ赤な塊。 眩く赤く。眩く赤く。眩く赤く。 真実赤い塊、幼子ぺらりとたいらげ、至極まずいよって顔しかめた。 疳の虫、幼子の指先より這い出る。 誰も聞くことの無い泣き声、縦横無礙に切なく響きわたった秋の空。
どん。
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