ことばとこたまてばこ
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2005年09月22日(木) 土の膣

地面に這いつくばっている。

今朝より逢魔が時も過ぎて、丑三つ時。

土が皮膚に染み込むほどに強い頬ずりを幾度となく。

領地を荒らされ猛り狂う蟻が
ふくらはぎ 首筋 関節と柔らかい身体の部分を強靱な顎で挟む。

鼻の穴に土が入り込む
土でしかありえぬ土の匂い ぢんぢんぢんぢん横溢する。

悶える我の動きで周りの草葉が揺れると
迷惑そうにテントウムシが羽ばたいて離れた。

口内も土にまみれた
苦くてしょっぱくて冷たい土の味 ぢんぢんぢんぢん蔓延する。

のっぽの向日葵 首を振りまわして太陽ばッかり追い続けててて。

ひどく信じられぬほど クソまずく寂とした 土の味と匂い。
あんまりにもあんまりに ちくしょうえらくドまずいぜ。

我は反吐と嗚咽を繰り返しながら 鼻水をすすり
這いつくばったままの姿勢で頭上を仰ぐ。

見えるは 見えるは 見えるよ
たっぷりとした頭巾雲を従える どこまでどこまでも突き抜けてゆく青ォ空ァ。


あんなにもあんなにも




遠い。




知っているものは 今確かに見ることができるものは
幾星霜もの間、無数の死をめとってきた母性の土。


その味はちくしょうえらくドまずいぜ。


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