日常のかけら
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◇新しい緑の葉◇

目に眩しい新しい緑の葉。
キラキラ光って、陽に透けてキレイ。
木の根元に寝転んで梢を見上げてそう言えば、

「…ぁあ…」

って、気のないナマ返事が返る。
仕事、抜け出して来て、こんな所でサボっていて大丈夫なのかな?
忙しい三蔵がこうして傍に居てくれるのは嬉しいけど、あとで笙玄に怒られるんじゃないかなあって、思うんだけど…。
でも、最近、ずうっと働き詰めだったから、息抜きも許してくれるよね。
そう言って三蔵を振り返ったら、幹に背中を預けて眠っていた。

ここは風が通って、日陰で涼しくて気持ちがいいから、眠っちゃうよね。
木漏れ日に三蔵の金糸がキラキラ光ってた。
笙玄が捜しに来るまで傍に居てね。

「ね、三蔵…おやすみ」

(悟空)

2007年05月31日(木)