日常のかけら
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◇虫干し◇

うわぁ…きれぇ…
寝所から見える三蔵専用──本当は違うけど──の庭に臨時の物干場が出来て、そこに三蔵の衣が干されていた。
いつも綺麗にたたまれて、すっごくイイ匂いのするお香が焚きしめられている三蔵の衣。
赤、黄、緑…綺麗な色できらきら光ってる。

あ、そうか、今日は虫干しの日だ。

年に2回、笙玄が三蔵の衣と袈裟を風に当てて、日に干す日。
そうしないと虫が食ったり、カビが生えたりするんだって。
干して、たたんでとっても大変な作業らしいけど、俺はこの日が結構好き。
だって、綺麗な色や模様が間近で見られるし、イイ匂いもするから。
そんで、揺れてる衣装を三蔵が着たところを想像する。
実際に見た方が何倍も綺麗で、カッコイイけど、いつも着てくれる訳じゃないから、想像する。
うん、三蔵は何着ても似合うからいいんだよな。

三蔵は綺麗になるのが嫌みたいだけど、俺は大好き。

(悟 空)

2005年09月24日(土)